DonkeyMの部屋

Donkeyはロバ。格好良くなく、足も遅い。「のろま」とか「馬鹿」といった意味。日々の感動、怒り、愚痴等を記事にしたい。

ミヤンマーに公平な政府が誕生するのか?

2015-11-14 22:08:05 | 雑感

 アウン・サン・スーチーさんの率いる最大野党が過半数を獲得し、軍事独裁政権が終わり、新しい政府が誕生することになった。では、本当に国民のためになる政府が誕生するのだろうか?今の段階では、全くの未知数だ。

 新しい政府は様々な改革を実施していくであろうし、良い方向へと向かうだろう。しかし、それがどのくらい続くか、いささか疑問だ。なぜか?政権を手に入れたものは、政権の力をより強化しようとし、普遍なものにしようとする。また、いったん手に入れた権力を他に分け与えるということは誰しもしたくないものなのだ。政府が実施する政策には数々の利権を伴い、政権を担うものは自ら周囲のものに分配し、富を独占しようとする。そして、あたらな支配階級というか支配層が形成され、富はそこに集中し、被支配階級は貧困に悩み、不満が増大していく。これが世の常なのだ。そう考えていくと、権力の集中、富の集中を阻止する対策を講じておく必要があるが、だれがそんな自ら政権に不便な制度を作るだろうか?

 日本の憲法では、三権分立という互いに牽制する制度がある。言わずもがな、司法、立法、行政である。しかし、日本の場合、立法を司る国会と行政を司る行政が、事実上は与党によって行われるため、国会も行政も与党の強い影響下にある。どちらにも、与党第一党の意思が反映する状況にある。選挙により与党第一党が入れ替わる可能性を秘めているし、今のうちはまだ言論の自由も保障され、政府を批判する言動をしても、お咎めはない。ところが、最近になって、秘密保護法なるけったいな法律ができた。時の権力者がこれは秘密だというと、その秘密を公にすると罰せられるという誠に政権を持つものにとって好都合な法律なのだ。最近、話題になった安保法審議では、具体的な説明がなされないまま、曖昧のまま、強引に法律を成立させるという暴挙を政府は行っている。このような状況では、今後、自衛隊と米軍との協議等も「秘密」に指定され、闇の中にしまいこまれて、国民に知らされないというおそれも出てきている。加えて、憲法改正が盛んに叫ばれるようになってきている。改正すること自体は良いことでも悪いことでもない。ただ、改正を叫んでいる人たちがいったい何を意図して改正を叫んでいるのかが問題なのだ。その意図は明かされないまま、憲法改正とだけ、叫ばれるのはいささか不可思議で、国民にとって何か良くないものを含んでいるような気がしてならないのだ。

 このように、まったく平和な日本においても、数々の危険を孕んでいる。まして、ミヤンマーにおいては言わずもがなである。支配・被支配が入れ替わるだけで、何も変わらないという可能性もある。そうならないで、本当に国民のためになる民主的な政府が誕生することを祈りたい。

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