子どもでも、髪を洗うというのは、一騒動になるが、妻の洗髪も同様に一大事になり、できれば避けたい。しかし、髪を洗わないわけには行かず、週2回から3回くらいの割合で洗っている。
何が大変かというと、洗っている間中、「耳に水を掛けないで!」、「顔の方に髪を掛けないで!」、「生え際良く洗って!」、「頭のてっぺん良く洗って!」等々、注文が非常に多い。それも、妻のやり方で洗わないと満足しない。髪をきれいにするだけなら、私の洗い方、慣れた方法でやった方がずっとやりやすいし、効率的なのだが、それを許そうとしない。全くわがままを言いっぱなしって感じになる。まあ、逆の立場なら、思うように洗ってくれないというのはがまんできず、叫びたくなるのも、分からないではないのだが、なかなか同じようにできるものではない。自分で自分の髪を洗うときは、手が自由に動き、「痒いところに手が届く。」というか、気になるところを重点的に洗えるのだが、それが十分に伝わらないもどかしさも手伝って、言葉はだんだん荒くなってくる。あまりにもうるさいと、一発コツンとやりたい衝動が湧き上がってくるが、そこはこらえるしかない。一線を越えると、自分でもブレーキが利かなくなり、次は、簡単に手が出てしまう気がするからだ。
髪を洗い終えると、次に、髪を乾かすことになるのだが、それがまた一騒動になる。これも、私流のやり方でやれば、簡単なのだが、ドライヤーを動かし、髪を飛ばしながら、乾かそうとすると、手を使って髪をとかしながらやってくれという。しかし、手を動かすのは右手が良く動くが左手はあまり上手に動かない私。一方、右手を動かしながら、左手にドライヤーを持ち、満遍なく温風を送るというのが、結構難しい。ドライヤーが動いていないため、暑くなってくるのだろう、頭を動かし始め、益々ドライヤーと手の連動がうまく行かなくなる。その間、妻からは注文の連続、ほとほと疲れ果てる。
ヘルパーでも頼もうかとも思うのだが、ヘルパーがやったら、おそらく妻は何も言わずにいるだろう。それが例え気に入らなくてもだ。それも、なんか切ない気がして、ヘルパーを頼まずに今のところ、頑張っているというか、耐えているのが現状だ。不器用な私も悪いが、もう少し注文を抑えて、私のストレスを軽減して欲しいと思うのは私のわまままのだろうか?