DonkeyMの部屋

Donkeyはロバ。格好良くなく、足も遅い。「のろま」とか「馬鹿」といった意味。日々の感動、怒り、愚痴等を記事にしたい。

大阪なおみの強さを分析すると!

2018-09-12 14:07:41 | 雑感

 全米オープンテニスで優勝した大阪なおみ、その強さの源はどこから来るのだろうか?少し整理してみたいと思う。

 まず、身体能力の高さ、これは天性というものだろう。いくら練習しても、これは身に付くものではない、生まれて自然に備わったものなのだろう?例えば、錦織圭は、身体能力の高さに加え、練習によって抜群の技術と経験の豊かさ、精神的な強さから現在の成績を残すようになった。しかし、強力なパワーを持っているデルポトロやナダル、ジョコビッチにはなかなか勝てない。これは、やはりパワーの違いではないだろうか?大阪なおみの場合、1年前に国際舞台に出て来て、強烈なサービスと脚力の強さで、一躍注目を浴びるようになった。しかし、それはまだ荒削りで、パワーに頼りすぎ、少しうまくいかなくなると、疑心暗鬼に襲われ、脆くも自滅することが多かったように思う。

 次に、優秀で、かつ、彼女を理解するコーチに出会ったため、技術面の進歩と精神面の安定性を身に付け、パワーだけに頼るテニスから脱し、試合を組み立てられるようになったことで、飛躍的に進化した。例えば、サービス。以前から200キロ超えのサービスを打っていたが、確実性は低く、ダブルフォルトを連発し、自滅していたが、パワーに頼ってエースを決めるのではなく、有利な展開に持っていき、ゲームを組み立てていくようになったように思う。対戦相手は、早いサービスの翻弄され、返球するのがやっととなり、一方、彼女は余裕をもって、相手が打ちにくいところにショットを打つことができる。

 準決勝の時に、ブレークポイントを何度も握られ、ピンチになっても、我慢に我慢を重ねて返球し、チャンスを待った。この精神力の成長が大きいのではないかと思う。以前は、リードしていると安心してみていると、あっという間に追いつかれ、ゲームを失うことがままあったように思うのだが、今回は、それがほとんどなく、最後までボールに食らいついていったように見えた。

 以前、彼女の練習風景をテレビで放送されたことがあったが、ベースラインから下がらずに、返球する練習を徹底してやっていた。普通はボールがバンドして落ちて来るところを打つのだが、ボールがバンドして高く上がる途中で打つ、いわゆるライジングという打ち方だ。そうすると、相手にボールが到着するまでの時間が距離が短くなった分、相手にはその速度に対応できずに、うまく返球できなくなるわけだ。錦織圭選手が良く前の方で返球するのを見るが、彼は積極的にこの打法を取り入れているように思う。ライジング打法は、テニス界だけのものではなく、卓球界でも、最近、多くの選手が取り入れている。張本選手などはその典型だろう。水谷選手が張本選手に勝てなくなり、水谷選手も、前陣速攻にスタイルを変えつつあるという、これも時代の流れのように思う。女子のテニスでこれが取り入れられていくと、テニスも卓球と同じように、より高速になっていくのではないかと思う。ライジング打法が今後、大阪なおみのテニスにどう活かされていくのだろうか?楽しみだ!

コメント
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