やはり、建物は生きている・・・

７年前に新築をさせていただいたお家です。

わけがあってこの４年間、放置されたままとなってしまいました。昔から『ひとが住まないと傷むのが早い』といわれますが、正にその通りだな、と強く感じました。

写真はバルコニーです。本来、ＦＲＰ防水は１０年保証ですから、通常、こんなに傷むはずがありません。これほどに傷んでしまった現場をぼくはこれまで見たことがありません。

お家の中も然りです。『気』が抜けているというか、生気を感じません。破れた網戸、開けっ放しのドア、埃や虫が散乱し、庭はジャングルです。

とっても、とっても悲しい気持ちになりました。

あの時は良かったんです。家族みんながこのお家の完成を待ち望んでいた。そして新しい生活が始まると、全てが活気に満ち溢れていた。

でも、長くは続きませんでした。家族はバラバラになりました。

年月は流れました・・・・・・。

そしてやっと今回、新しくこのお家に住んでくださる方が決まり、リフォーム工事をさせていただくことになったのです。

ぼくはこころの中でつぶやきました。


生きかえしてやるからな。


正に建物は生命体です。ぼくはそう確信しています。

ではまた。

おさむ