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インドのアジャンターという遺跡に行った時の写真が載っているんですが、
この遺跡、じつはあまり期待していなくて、インドの遺跡ってあまり
ぱっとしないんだろうなぁ なんて思っていました。
いや、なんか根拠があるわけでは なく ただなんとなくそう思っただけなんですが・・・
でも、実際に行ってみると、 正直 言葉を失ってしまいました。
残っているんです、 空気が・・・。
このアジャンターという遺跡は紀元前1,2世紀ごろから仏教僧の修行の場として
雨でも修行が続けれるようにと 岩を削りだして作られ 発展していきました。
そして年月がたつにつれ だんだんとその規模が大きく また繊細に 装飾的になっていき、
それぞれの時代を象徴している ブッダの象や 仏殿様の建物が建てられていきました。
で、そこでは形を守っていくという後進的な修行ではなく 生きる力の全てを注いででも
悟りをひらこうとする真摯な修行が続けてられていました。
修行僧たちは瞑想に明け暮れ 祈りを唱え 己の中の仏を捉えようと
日々修行を続けていました。
ですが 時代が進むにつれ ヒンドゥ教が台頭してくると インドから仏教が姿を消し、
このアジャンターの地からも次第に 人々が姿を消し・・・ そして
千年以上もの間 人々の記憶から消えて 樹木と動物がしばらくの間 この場所を
守っていました。
再び発見されたのは1815年。
たまたま 虎狩りにきていた イギリス人士官に発見されたそうです。
そして 僕が ここを訪れたのは3年前の2007年。
でも 本当に残っていたんです。
実はまだ 今この瞬間にでも座ってマントラを唱えながら 瞑想にふけっている僧たちが
そこにいるんじゃないかと 思うぐらい、 リアルな重力を伴った 空気感が
ひしひしと 肌に伝わってきました。
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張りつめた けれども深くて 温かい 空気が その洞窟の中には 満ちていました。
今まで マチュピチュやピラミッドや 様々な「神秘的」と言われる場所に
行ってきたけど、こんなに瞑想的とも言える 神秘的な空気感を感じたのは
初めてでした。
日常の精神から 一気に瞑想の深みに 誰かの引力によって引きこまれるような感覚。
暗くて 薄気味悪いような雰囲気なんだけど、 まったく不安はなく 心地よさが
全身に広がってきました。
念。 きっとそこでは、 瞑想が 「念」 という形で空気の中に色濃く
残っているんだろうなと思いました。
もし、インドで瞑想を感じてみたいなと思ったら、是非アジャンターに
行ってみてください。
ひょっとしたら 今そこに眠っている 内なるブッダに会えるかもしれませんよ。
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ひとまち交流館京都でのヨーガクラススケジュールはこちら
6月は13日に朝クラス
20日にヨーガ+クッキングクラス
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をします。
20日のクラスは6人限定なので 参加希望の方はお早めにご連絡ください。
児玉俊彦
earth_living_yoga@yhoo.co.jp
Om shanti
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とし