休養とは何もしないこと、周りがチェックして、何もさせないように!!
どんな病気でもそうだが、特にうつ病にあっては、うつ病の始まりにおいて、「休養」が大切である。軽症の場合には、薬物療法や本格的な精神療法は必要なく、がんばりすぎないという「休養」の姿勢を取ることによって、治すことも可能という。具体的には、有給休暇を取ることであるが、これが、実は最も難しい問題で、うつ病の人に限って、今ここで私が休めば会社に迷惑がかかるとなる。普段、まじめな人ほどあまり休暇を取らずに、働きずめの人が多いが、何日かの連続休暇を取ることがその人にとっては苦痛となる。しかしながら、あとあとの事を考えると、この時点で、ゆっくり休んで、エネルギーを補充しておいた方がいいというより、全く心のエネルギーが0(ゼロ)の状態が「うつ病」の状態なのであるから、休養してまずはエネルギーを入れなきゃならないわけである。
インフルエンザであれば、皆に迷惑をかけるということで休むことになるが、うつ病の場合はそうではなく、そこを押して会社に出ていくことになるが、会社に行っても仕事は普段からすれば全くはかどらないし、逆に周囲の人にも迷惑をかけることになる。将来のことを考えると、今は休むことが将来のその人にとっても会社にとっても、早くうつから脱出し早く回復することにつながり重要である。
ここは、本人がうつという病気の本質を自覚してもらい、休養の大切さを認識してもらうほかはない。ここまで「うつ病をなおす」(野村総一郎著、講談社)の趣旨を述べてきたが、そいういう「うつ」の始まりの方に氏が言うのは、うつ病者の努力好きの性格を逆手にとって、「今は一つだけ努力してもらう必要があります。休暇を取ることです。これには、相当の努力がいるわけで、当面これに力を注いでください。」と説明するという。こういうふうに説明すれば、努力して乗り切るといううつ病者の考え方に、休養がうまく乗っかるという。もちろん、この休養は、何もせずに文字どうり休んでいる必要があるのだが、うつ病者に限ってなにもしないということが苦手で、皆が働いている時間をなんとなく過ごすことなど考えられないこととなって、以前から考えていた資格試験の勉強をやるとかということになる。そのうつの状態で、うまくいくわけがなく、ますます追い込まれるこことになりかねない。周りの人のチェックが本当に必要なことになる。
さて、ここまで書いて、うつ病の始まりを見つけたら、職場の上司として、また職場がどう対応すべきであるのかという点である。職場としても、今あの人に休んでもらっては困るというのが本音であろう。しかし、ここで快く本人に休んでもらって、他のメンバーでカバーし合うことである。このままの状態を継けて重症化になるのをまずは防ぐことが必要であり、そうなったら元も子もない。
なお、よく言われているのは、上司としては叱咤激励してはならないというのはよく知られていることであるが、気分転換に温泉や、カラオケに誘うのもよくない。うつは先にいったがエネルギー不足であり、うつの人は誘いに断れない性格(が多い)であるから、最後のエネルギーをも使い果たしてしまい、自殺した例もあると氏は言う。
うつ病の急性期の治療の根幹は、なんども言うようだか「何もせずにいる」ことである。普通の人から考えると分かりにくいところかも知れないが、「エネルギイー不足=うつ病」である点から、考えを及ぼしてほしい。
また、自分が好きなスポーツ・レジャー、気の合う友人・家族との対話もうつ病(軽症)改善には有効であるとされるが、うつ病について解説した本を読むことも有効とされる。私の場合には、職場に勤務していた頃、うつとまではいかないが、いわゆるうつ状態になった時に、国分康孝著 カウンセリングの理論 (誠信書房)を見て、うつ状態から抜け出したのを覚えている。興味のある方は是非読んでみてください。いろんな精神分析理論に出会えます。(この本の著者は、ある理論だけによったカウンセリングではなく、いろんな説を長短をとらえた折衷主義を唱えたものであり、その意味でいろんな心理療法の解説を行っている。)
参考 新版 うつ病をなおす 野村総一郎
この本の中で「うつ病とは何か」という問いの他に、最後のページを割いて「うつ病とはなぜ生じるのか」という興味深い仮説が挙げられている。興味深いというのは私だけかも知れないが、なぜうつ病という病があるのかということには、誰も論じてこなかった。そこのところを取り上げているが、ダーウインの進化論的に、うつ病は必要であったとする。興味のある方はごらんあれ。
紹介 国分康孝著 カウンセリングの理論 (誠信書房)
どんな病気でもそうだが、特にうつ病にあっては、うつ病の始まりにおいて、「休養」が大切である。軽症の場合には、薬物療法や本格的な精神療法は必要なく、がんばりすぎないという「休養」の姿勢を取ることによって、治すことも可能という。具体的には、有給休暇を取ることであるが、これが、実は最も難しい問題で、うつ病の人に限って、今ここで私が休めば会社に迷惑がかかるとなる。普段、まじめな人ほどあまり休暇を取らずに、働きずめの人が多いが、何日かの連続休暇を取ることがその人にとっては苦痛となる。しかしながら、あとあとの事を考えると、この時点で、ゆっくり休んで、エネルギーを補充しておいた方がいいというより、全く心のエネルギーが0(ゼロ)の状態が「うつ病」の状態なのであるから、休養してまずはエネルギーを入れなきゃならないわけである。
インフルエンザであれば、皆に迷惑をかけるということで休むことになるが、うつ病の場合はそうではなく、そこを押して会社に出ていくことになるが、会社に行っても仕事は普段からすれば全くはかどらないし、逆に周囲の人にも迷惑をかけることになる。将来のことを考えると、今は休むことが将来のその人にとっても会社にとっても、早くうつから脱出し早く回復することにつながり重要である。
ここは、本人がうつという病気の本質を自覚してもらい、休養の大切さを認識してもらうほかはない。ここまで「うつ病をなおす」(野村総一郎著、講談社)の趣旨を述べてきたが、そいういう「うつ」の始まりの方に氏が言うのは、うつ病者の努力好きの性格を逆手にとって、「今は一つだけ努力してもらう必要があります。休暇を取ることです。これには、相当の努力がいるわけで、当面これに力を注いでください。」と説明するという。こういうふうに説明すれば、努力して乗り切るといううつ病者の考え方に、休養がうまく乗っかるという。もちろん、この休養は、何もせずに文字どうり休んでいる必要があるのだが、うつ病者に限ってなにもしないということが苦手で、皆が働いている時間をなんとなく過ごすことなど考えられないこととなって、以前から考えていた資格試験の勉強をやるとかということになる。そのうつの状態で、うまくいくわけがなく、ますます追い込まれるこことになりかねない。周りの人のチェックが本当に必要なことになる。
さて、ここまで書いて、うつ病の始まりを見つけたら、職場の上司として、また職場がどう対応すべきであるのかという点である。職場としても、今あの人に休んでもらっては困るというのが本音であろう。しかし、ここで快く本人に休んでもらって、他のメンバーでカバーし合うことである。このままの状態を継けて重症化になるのをまずは防ぐことが必要であり、そうなったら元も子もない。
なお、よく言われているのは、上司としては叱咤激励してはならないというのはよく知られていることであるが、気分転換に温泉や、カラオケに誘うのもよくない。うつは先にいったがエネルギー不足であり、うつの人は誘いに断れない性格(が多い)であるから、最後のエネルギーをも使い果たしてしまい、自殺した例もあると氏は言う。
うつ病の急性期の治療の根幹は、なんども言うようだか「何もせずにいる」ことである。普通の人から考えると分かりにくいところかも知れないが、「エネルギイー不足=うつ病」である点から、考えを及ぼしてほしい。
また、自分が好きなスポーツ・レジャー、気の合う友人・家族との対話もうつ病(軽症)改善には有効であるとされるが、うつ病について解説した本を読むことも有効とされる。私の場合には、職場に勤務していた頃、うつとまではいかないが、いわゆるうつ状態になった時に、国分康孝著 カウンセリングの理論 (誠信書房)を見て、うつ状態から抜け出したのを覚えている。興味のある方は是非読んでみてください。いろんな精神分析理論に出会えます。(この本の著者は、ある理論だけによったカウンセリングではなく、いろんな説を長短をとらえた折衷主義を唱えたものであり、その意味でいろんな心理療法の解説を行っている。)
参考 新版 うつ病をなおす 野村総一郎
この本の中で「うつ病とは何か」という問いの他に、最後のページを割いて「うつ病とはなぜ生じるのか」という興味深い仮説が挙げられている。興味深いというのは私だけかも知れないが、なぜうつ病という病があるのかということには、誰も論じてこなかった。そこのところを取り上げているが、ダーウインの進化論的に、うつ病は必要であったとする。興味のある方はごらんあれ。
紹介 国分康孝著 カウンセリングの理論 (誠信書房)