北京の冬季オリンピックにおいて、女子カーリングのココ・ソラーレが、前回の銅メダルに続き、今回銀メダルを獲得しました。カーリングは、氷上のチェスというぐらい知的なゲームであるという。それも個人戦ではなく、1チーム4人で戦うのであるからチームワークが必要なのは言うまでもない。リード・セカンド・サード・スキップと呼ばれる4人の投げ手の連携によって、最後の投げ手による円内(ハウス)のストーンの配置状況によって点数を獲得するスポーツである。それゆえ、リードから最後のスキップまでの投げ手が、最後の場面をどうするか頭に描いていなければならず、相手の出方によって状況が変化し、当方の前者の投げようによっては次がフォローしなければならない場面もあるし、投げ手だけでなくスウィーピングの技術も大きく影響するようだ。要するに、リード・セカンド・サード・スキップまでの流れいかんによって勝敗が決まるので、最後まで手を抜くこともできない一貫したチームワークの勝負でもある。
ロコ・ソラーレは、常に大きい声をかけコミュニケーションを図り、常に楽しい雰囲気を醸し出していた。誰かがミスをしたときでも、次の投げ手がフォローしながらも、責めるようなこともなく、むしろ励まし合うような様子が見られた。
斎藤一人はいう、「お互いが自分の強みを出し合い、相手の弱いところを補ってあげれば、みんな弱みがなくなってしまう。互いの強みを出し合った時、その力は足し算ではなく、掛け算になる。」
「人の欠点を責めはじめると、自分の弱いところを隠そうとする。・・自分があの人の役に立てる部分はここなんだという捉え方をしていけばいい」
私みたいなスポーツが嫌いになった者としては、ロコ・ソラーレの雰囲気はこういうスポーツもあるんだということで、スポーツの考え方を変えさせられた。私たちの世代に育ったスポーツは、良きにつけ悪きにつけても根性論があったように思う。しかし、夏のスケートボードの「真夏の大冒険」にしてもしかり、冬の女子スノーボード・ビッグエアの4位に入った岩淵選手のパフォーマンスにしてもしかりであるが、国うんぬんではなく競技者が互いの素晴らしい技をたたえあうようであった。ここには競技そのものを楽しんでいるようでもあり、何か新しいスポーツの感覚があるように思う。
根性ではなく、楽しいスポーツ。チームプレーにあっては、楽しい感じの雰囲気でスポーツが育っていることは、非常にうれしい。本来、スポーツの原点ってそんなものであるのではないかと思う。外からロコ・ソラーレの彼女たちのプレーを見ていて、朗らかでほほえましく、そして(スポーツマンに対しては失礼かもしれないが)癒されるような気になったのは私だけだろうか。
しかし、好きだからやるというロコ・ソラーレの彼女たちの言葉のように、好きだから(=楽しいと同義か?)からこそ努力するのであり、一時期どん底にあったともいうが、そこには人一倍の努力の結果であること忘れてはならない。
職場のチームワークにおいても、単に競い合って業務を推進してくだけではなく、それも必要なときはあるのは認めるが、楽しくコミュニケーションを取りながら、そして互いに補い合うような関係、ここにヒントがあるように思う。
<注> 長者番付日本一で有名な実業家 「斎藤一人のしあわせセラピー」kkロングセラーズ