松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

櫨紅葉がはじまった

2017-11-16 22:55:50 | 復活奮闘日記
櫨の紅葉が気になって撮影してきました。

今年は例年より随分はやく寒気が来てしまいました。
寒くならないと櫨は紅葉しないのですが、いきなり寒くなって寒くなって…落葉まで一気に進んでいます。

昨年は12月にならないとここまで紅葉しなかったのになぁ。
カメラを持って撮影に回ろうかと思っていたのですが、時すでに遅しかも。

久留米まち旅博覧会 〜櫨染〜

2017-11-05 17:42:18 | 櫨染(はじぞめ)プロジェクト
毎年秋に開催されている体験型観光プログラム「久留米まち旅博覧会」。今年は第13回になります。
当委員会では毎回いろんな趣向にチャレンジしていますが、今回は2年前に好評だった「櫨染」プログラムを再び実施することになりました。
櫨染プログラムは当初は1回のみの実施でしたが、参加者さんの要望に合わせて、なんと3回も実施することに。

櫨染は櫨の木の丸太の芯材を使います。

この外側の皮と白い部分を取り除いて、チップにします。

こんな感じ。

チップの色だけでも、とってもキレイです。

今回の参加者さんは、みな草木染めは初めてだとか。
ちょっと緊張の面持ちでしたが、いよいよ染液につけていきます。



んで、ひたすら染液に混ぜながら浸すこと20分。
この時間を省略すると、糸の奥まで染みこまないので、じっくりおしゃべりしながら浸します。



真剣です。


色が鮮やかについてきました。

みょうばんを使って媒染、すすぎと繰り返し、クリアな色に染め上がりました。


終わった後は、2Fの木春食堂へ。毎週木曜のみの30食限定ランチは大人気。身体に優しい野菜中心の料理をいただきました。
ちなみにこのプログラムを毎回木曜に実施するのは、木春食堂に合わせてなんですね〜。
やっぱりこのランチを食べなくちゃ。


まち旅の参加者さん用へスペシャルデザートもつけてもらいました。


今回初めての「まち旅手帖」。御朱印帳みたくまち旅参加者が集めて回ることができる手帖です。
櫨染はこれ。櫨染和紙を貼りました。


櫨染の金色で幸せが訪れますように。

木ろう石けん作りin第21回福岡県農林水産まつり

2017-10-29 17:02:14 | ワックスと石鹸
昨日と今日は第21回福岡県農林水産まつりが天神中央公園(福岡市)で開催されました。


あいにく台風が南方で通過しているせいで初日は雨が降ったり止んだり。


私は林業体験ゾーンで、福岡県の特用林産物である「木ろう(櫨蝋)」の石けんづくりワークショップとパネル展示を行いました。
手伝ってくれたのは県の担当の方達や、スタッフの和田祥子さんら。
土日の2日間で合計100人のワークショップです。

最初は雨が激しかったのでどうなることかと危ぶんでいましたが、意外なことに結構お客さんが訪れては興味深そうにのぞき込まれるので
櫨の石けんのことを説明して体験してもらいました。

「櫨?きゃっ!ワタシは昔、櫨マケしたのよ。」と嫌そうな顔をされる年配の女性も、とりあえず作ってもらうことに。


櫨の石けんワークショップは、櫨蝋100%で作った石けん素地パウダーを使います。
そのままでも石けんはできますが、やはり何かを少し混ぜ込んだ方がパワーアップします。

そこでオススメなのが、野草パウダー。
ヨモギ、ドクダミ、スギナなどのお肌に良い野草を乾燥しパウダーにしたものを混ぜ込むことで、野草が持つ植物成分をたくさん取り入れることができます。

日田市鶴河内にある「かじわら農園」さんの野草パウダーを使います。

かじわら農園さんは無農薬の循環農法で野菜を作っておられていて、当委員会の依頼で野草も採取しては乾燥パウダーにしてくれました。
もちろん石けんばかりか食用にも使えます。

水と野草パウダーを混ぜ込んで練り練り。


成形して出来上がり。最後に石けんのついた手を洗ってもらうと、皆びっくりします。
「ええ?何コレ。なんか全然ふつーの石けんと違う!」

いつもは久留米市田主丸町にある紅乙女酒造 耳納蒸留所の敷地内にある「水縄茶寮」で、毎週水曜に少人数でまったりとワークショップを行っていますが、
今日は、入れ替わり立ち替わりでたくさんの方達に体験してもらって、ついに100人ワークショップ到達!よかったよかった。


櫨の石けんを体験してもらった人は、もう櫨マケという悪いイメージが払拭されたのか、皆、興味しんしんで櫨のちらしをもらったりして満足げに帰っていかれました。

櫨ろうから石けんを作る。
その企画を思いついてから、ここまで来るのにもう3年以上になります。

夢と思いを込めて石けんを作った後、どう売っていくのか、どう広めていくのか、まだまだ未知数で不安を感じる時もありますが、ワークショップをするたびに参加者の皆さんから櫨の石けんの良さを逆に私が教えられ、励まされています。

紅乙女酒造耳納蒸留所 水縄茶寮でのワークショップの詳細はこちら


櫨は福岡県の地域特産物

2015-10-06 17:55:48 | 復活奮闘日記
今日は荒木製蝋の社長と、地域特産物として櫨の植栽を応援してくれている福岡県庁の農山漁村振興課にご挨拶に行きました。
11Fにある展示室には、櫨蝋が福岡県の「伝統工芸品」として写真が紹介されています。

明治・大正にかけて、福岡県は全国最大の櫨の栽培地でした。
明治40年頃までに櫨の木は390万本あったそうですが、今では5000本程度だと言われています。

ちなみに生蝋の生産量は明治43年の統計では全国で7200トン。
福岡県は2800トンと4割も占めていました。
櫨は福岡県の歴史の一部でもあるのです。

櫨の景観は観光になり、その実は産業に繋がります。

櫨の植栽は簡単にはいきませんが、地道に応援していただいている福岡県の方々に感謝しています。

JR博多シティ・おとな塾「高島野十郎の世界」

2015-09-11 10:46:37 | 今後の予定
2015年12月4日から福岡県立美術館で始まる「没後40年 高島野十郎展」に向けて、JR博多シティによるイベントをお知らせします。

JR博多シティ・おとな塾イベントでの「高島野十郎の世界」。
孤高の画家・蝋燭の画家とも呼ばれる高島野十郎の魅力に迫る、中身の濃いシリーズです。
会場はJR博多ホールホワイエで、窓からは博多の街が一望できる空間です。

昨年から「和ろうそくの日」と称して、久留米や筑後など地元で和ろうそくを灯しての食事会を続けてきましたが、今回はなんと福岡が舞台!ちょっと緊張しますが、ぜひいろんな方に高島野十郎の魅力と合わせて櫨の和ろうそくも知っていただく良い機会になればと思います。

内容としては
第一回は「高島野十郎作品の魅力」
10月14日(水)14:00~16:00
講師は野十郎を見いだした西本匡伸氏(同美術館副館長)。ぜひお聞きしたいですね。

第二回は「筑後の櫨蝋づくり」
11月18日(水)14:00~16:00
この回は野十郎の炎を実際に作ろう!という主旨のもと、不肖ワタシめが講師となってワークショップです。櫨のおはなしをして、櫨キャンドルを作って持って帰ってもらいます。

第三回は「~櫨蝋の灯りの中で美味しい地酒とお食事を~」
12月16日(水)18:00~20:00
実際に櫨の和蝋燭を灯して、美味しい地酒と食事をいただく豪華版です。もちろん櫨の和ろうそくは松山櫨復活委員会で作ります。
案内は野十郎を受け継ぐ若き学芸員・高山百合氏。

料金は3回通しで12,000円(税込)。定員は35名。
お申込方法は電話092-409-6506(JR博多シティ)まで。
昨日から申込は始まったばかりです。先着順ですので、お申込はお早めに。