後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔475〕貴重なリベラル誌『神奈川大学評論』の創刊100号記念号が発行されました。

2022年05月17日 | 図書案内


  神奈川大学広報委員会が発行している『神奈川大学評論』が創刊100号になりました。年3回発行、165頁、定価889円のアカデミック・ジャーナルです。1987年創刊ですから35年の時が流れたことになりました。奇しくも同年、田原総一朗司会の「朝まで生テレビ!」がスタートしています。
 創刊100号記念号に相応しく、「大学の存立意義」(兼子良夫)、座談会「『神奈川大学評論』の三五年」、「創刊100号記念随想」などが特集「過去・現在・未来-『神奈川大学評論』から見る未来」として組まれています。
 その他に、詩、書評、コラム、歴史の証言など読みどころ満載です。

 ところで、この『神奈川大学評論』が何をめざしているのか、心にすとんと落ちる言葉を見つけました。「大学の存立意義」(兼子良夫)の結語です。
「大学の歴史とその存立意義を顧慮すると、日本においては、一九四七年制定のリベラルな教育基本法を再評価するとともに、同法から導かれる要諦は、教員は福沢の言う『奴雁』となり世界に還元し、学生が真実の自己究明を成す『教養』を身に付けることにあり、このことが人類の命運を握っていることを、大学人として強く意識したいと考えている。」

 さて、私がこれから時間をかけてじっくり読みたいと思っているのが次の論考です。

・巻頭エッセイ 裏切られた村 核政策の犠牲者たち 鎌田慧
・対談 過去・現在・未来-日本社会の行方   金子勝・藤原帰一
・「歴史の終わり」の「文明の衝突」 大澤真幸
・「格差」の過去、現在、未来 山田昌弘
・資本主義は終わらない。民主政は手放せない。だが今のままでは社会が終わる。何が必要か。 宮台真司
・政治指導者ではなく、小さき人々の声を届けよう、残そう 金平茂紀
・特別寄稿 ウクライナ戦争と在外ディアスポラ 下斗米伸夫
・論壇時評 ウクライナ侵攻-ロシア《帝国》主義のめざすもの 白井聡

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