街角風景～南昌山山塊

　画像左から東根山・高倉山・南昌山（ﾅﾝｼｮｳｻﾞﾝ）・箱ケ森・宰郷山…盛岡から南西の方角を望む。
　宮沢賢治の童話には　小岩井農場の北に「黒い松の森が四つあり」…「南が狼（ｵｲﾉ）森　その次が笊森　次は黒坂森　北のはずれは盗（ﾇｽﾄ）森」…という　山男の住む森の名が出てきます。
　画面の場所は違う方角ですが　いつも晴れた時　眺望できると　山の向こうから大男が顔を出すのでは？という雰囲気満点の山なみを見せます。
　春もうららになって　そろそろ山々も目を覚まし動き出しそうな　そんな日和となってまいりました。
　　　　　　　　　　　　　　「神々の座とし春嶺なほ威あり：福田蓼汀」

街角風景～春の陽ざし

　だんだん曇りがちになり　ついに今日は雨模様。全国的には花冷え…と云うのでしょうか。こちらは　ようやく梅の花が咲きほころび　県南から順調に桜前線が北上中。風は冷たくとも少しでも陽ざしを…と云う　こちらの都合にはお構いなしの今日のお天気。
　公園の芝生もやや復活し始め　子供たちが活発に動き回っていました。
怪奇な事件ばかりのﾆｭｰｽに満ちた　先週の休日の昼下がりの風景。晴れていても　ジッとしているとすこし肌寒く　希望と不安が入り混じった自信のなさそうな感じの空色に…　なんだか　そう見えました。
　　　　　　「春昼といふ大いなる空虚の中：富安風生」

街角風景～実験

　３月末の陽気の良い日に　鉄鋼溶解の実験が県の博物館前で行われたので　野次馬した。今回やむなく　なんのことかわからない写真のため（成長なし？）もう一枚補足しました。
　世界文化遺産となった　現存では最古の洋式高炉跡が沿岸部の釜石（盛岡から南東約100キロｍ）にある。日本の近代製鉄の歴史はここから幕を開けました。遺跡はキチンと保存され　博物館やＷＥＢから情報は得られるものの　実際のところ融け出る鉄…は理屈上だけで見たことがない。今回はそれを小さくして復元し　盛岡の博物館前で一日をかけ実験。
　子供から大人まで　ミニサイズとは云え融けた鉄を目の当たりにし　充分納得させられるものでありました。それにしても　大量の木炭と大量の空気　しかも一日中燃やし続けて…ようやく　なのでした。うららかな春の日の文明開化体感の出来事でした。
　　　　　　「美しき春日こぼるる手をかざし：中村汀女」