25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

at home,dad を見た

2019年12月14日 | テレビ
 テレビドラマ「まだ結婚できない男」が終わった。またもや結論が曖昧なままだった。十年以上前に前編「結婚できない男」があった。阿部寛演じる主人公はクラシック音楽を聴くのが趣味で高価そうなオーディオを持っている。部屋内で指揮棒まで振る始末である。彼は建築士であり、建築デザイナーである。その腕は確かで、自分の建築事務所をもっている。撫で肩、猫背でトボトボ歩く。ところが女性と会えば、皮肉を言い、回りのものは怒ったり、冷や冷やしたりする。全くのコメディーである。
 2002年に出たDVDに「at home,dad」というやはりコメディーホームドラマを見つけた。「結婚できない男」と脚本も音楽も、画面の色合いも同じである。きっとこのドラマが当たり、阿部寛をどうやって演出するか、このドラマ制作チームは掴んだのだと思う。

 「at home,dad」では「雨上がり決死隊」の宮迫博之がとっても重要な役で出ていた。彼は主夫をやっている。彼の妻(中島知子)はイベント会社を起業し、働いている。その二人が住む家の隣に阿部寛演じるCMディレクター家族がローンで家を買って引っ越してくる。するとまもなく、彼は子会社に移籍させられ、その子会社が勤務する前に倒産することになり、彼はリストラされるのである。で、妻(篠原涼子)が仕事に出ることになり、彼は就職先を探しながら主夫をするのである。彼は主夫を小馬鹿にしている。男は外に出て仕事をし、女は家事、育児をづつmkのだと考えている。主夫の生活が始まった。お隣さんがいないと上手く主夫ができない。ゴミだし、娘を幼稚園に連れていくこと、掃除、洗濯、買い物、料理、することがいっぱいあり、その仕事にも効率よく節約しながら、ご近所さんともうまく付き合いしていく方法を宮迫博之から学んでいくのである。
 洗濯物の干し方も、買い物の仕方も、観ているぼくもいちいち「なるほど」と唸ってしまう。可笑しくて、面白くて、すっかりはまってしまった。

 宮迫博之はたいした役者だと思った。主夫で甘んじている自分は時々忸怩たる思いをするときがある。そういう演技も上手かった。
 いつのまにか日本は女性も外に出て働いて生活レベルの維持をしなければならない社会になった。この主人公家族が現実にいたとしたら、まだ家のローンを払っているはずだ。

 このドラマの時から18年。空き家が増えに増え、不動産価値は下がり、実質賃金が上らないという状態が今もなお続いている。篠原涼子は大きく歳の違う人を夫にし、中島知子はその行動が週刊誌などに騒がれ、もうテレビに出なくなった。宮迫博之は過去に吉本興業に黙って反社会的な者達のパーティーに出席したことが騒がれて、現在謹慎中である。阿部寛は「柘榴坂の仇討ち」で中井貴一とともに渋い暗殺者を演じた。人の人生はいろいろだ。宮迫博之には早く復帰し、またドラマなどで活躍してもらいたい。もう、「雨上がり決死隊」はいいと思う。役者一本でいくのに、よいチャンスかもしれない。
 


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