大相撲九州場所。西の花道に毎日着物を替えて観戦している女性がいる。毎日同じ場所に座っていて、西側の関取をテレビカメラが映し出すと必ずいる。意識して座っている。姿勢もよく、だれかれの話をしているのでもない。気になってしかたがない。水商売の女性のように見える。映っていないと「あれトイレにでもいったのかな」とまで思ってしまう。大相撲も楽しみだが、九州場所はひそやかにこの女性を見るのも楽しみである。
今日が九州場所の初日なので、彼女もきっといるだろうと思ってテレビのスイッチを入れた。ところがまだ4時45分の時点ではその女性はいなかった。いつものの舛席には顔は違うが同じような着物を着てすっと座っている女性がいる。「今日はあなた行きなさい。姿勢は崩さないでね。ゲラゲラ笑ったり、人と話をしたらだめよ。いいわね」とか言って送り込まれたのだろうか、などとつい思ってしまう。館内は暑いのか、その女性は扇子を出して、風をかけていた。
たいしたもんだと思う。必ずや明日、明後日でてくることだろう。ネットで調べてみた。するとこうあった。やはり質問者が多いのだ。写真までも出ている。
「彼女は、福岡国際センター近所のビルに小規模個人経営店『スナック田じま』を構えるオーナーママで、田島恵美子さんその人です。年齢は34歳ということで、さしずめプチ熟女といった按配です。知り合い若しくはお得意客と歓談を交えつつ観戦している様子が映し出され、毎年のことながら西側の所定の枡を確保しています。著名人で田島ママと顔立ちの雰囲気が似ている美人に、女優の笛木優子やシンクロ銅メダリストの小谷実可子がいます。」
ネットで騒がれるのだから、大層店の広告としてはいことだろう。僕だって福岡に行けば必ずいくことだろう。
僕はこんな風に大胆に商売を仕掛ける経営者が好きなのだろう。
おそらく今日はネットの質問箱でも、「どうして今日は来なかったの?その代わりのように若い女性が二人いたけど」なんて、質問が来ているのだろう。
さて、今日は図書館フェアがあって、図書館側からみて、もう処分しなければならない本を無料で10冊までもらえる日だった。
「私の一冊」というコーナーもあって、僕が書いた「夜の光に追われて」の感想文も掲示されていたので、写真も撮りたかった。
すると、「ブッダのことば」という岩波の文庫本があり、数多い仏教書のうちで最も古い聖典である。これには興味をもった。訳文がでてから出版時で26年。訳文はいっそう読みやすくなっているということだ。仏教というのはお坊さんがブツブツと行っているが何を意味しているかもわからないし、いろいろと経典があるから、ややこしい。ブッダそのものの言葉を残しているものが読みたかった、ということもあって、それを頂いた。さらに驚くことに、早坂暁の「花遍路」の脚本本あった。このドラマはよかった。再放送をしないか、いつも待ちに待っているのだが、NHKはまだしない。「夢千代日記」はしたというのに。
そんなこんなで、のんびり喫茶店で本や雑誌や「堀ちえみ」の「青春の忘れ物」まで聞いてしまって、良い日であった。
P.S. テレビ画面をよくよく見ていると、九州場所の女は今場所は東と西の間のさらにもっとテレビに映る場所に正坐していた。(ような気がする)。間違っているかもしれない。彼女はわざと場所を出世させたのだ。妄想ですよ。妄想。
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いつかは、あの西側に座っていたママと、
反対側に着物を着て、観戦したいと思いますが、良い席が伝がなく、取れません。
でも、
大相撲と一緒に楽しみに見ている方が
いると思うと、なぜか、嬉しいです。
いつか、わたしも
楽しみにして頂けるように登場して、
九州場所を盛り上げたいですね。