中島みゆきの曲に、「川風」「寄り添う風」「月夜同舟」という歌がある。アジアのどこかの川で舟に乗っている様子を歌っている。川風にあたり揺れるようで心地がよい。決してアメリカのミシシッピ河ではなく、ロンドンのテムズ河でもない。アジアのどこかの川だ。曲がアジアぽい。中国っぽいのか、ベトナムっぽいのかわからない。
ただこの時期の中島みゆきは音楽的に高度で詩も充実しているように思える。
半年ほど前、NHKの「Songs」で中島みゆきが3曲歌った。「ホームにて」「蕎麦屋」最後に「イーストアジア」だった。大泉洋が「沁みるなあ」と連発していた。幸運にもこの3曲はカラオケにもあって、岡田さんもこの頃歌うので、沁みるなあ、と思いながら聞いている。
「川風」など先の3曲はカラオケにないので残念である。
びっくりしたことがある。それは「恋文」という
歌である。メロディーラインはおぼえるのに大変複雑であるが聴けば耳に流れるように美しく入ってくる。曲は大作曲家の宮川泰やいずみたくより実力は上だと思う。園まりの歌で「何も云わないで」「優しい雨」という歌があり、これら宮川泰作品を越えるのではないかと思うほどだ。どこの曲でもない。日本勢の曲で、日本の歌謡曲である。しかも詩人としてもしっかりした歌詞にしている。
一度「夜会」を観に行きたいものだ。映画でもやってると聞いた。
ぼくの中での夏休みが終わったら、静かに中島みゆきのことを考えたりしている。
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