冬薔薇・・・ふゆそうびを再び語ろう。
昨日の寒さの中で、冬薔薇が天を仰いだ。
空は、誠に妖しげであった。
バラの花弁は、少し汚れている。
神聖なバラの有様である。
「よこしまな空見上げいる冬薔薇」
邪な空。
ぼくは、香り立つバラ園の木の椅子に座った。
しばらくは、句作に励んだのであった。
もう一カ所のテーブルには、柚子が三つ。
蜜柑が二つ。
切り取られた断面は、新鮮であった。
其処から、生木の匂いが立ち上がった。
見上げる空は、冬の空。
邪な空であった。
白い薔薇は、どこまでも無垢であった。
冬薔薇は、いつまでも凛冽である。
荒 野人
昨日の寒さの中で、冬薔薇が天を仰いだ。
空は、誠に妖しげであった。
バラの花弁は、少し汚れている。
神聖なバラの有様である。
「よこしまな空見上げいる冬薔薇」
邪な空。
ぼくは、香り立つバラ園の木の椅子に座った。
しばらくは、句作に励んだのであった。
もう一カ所のテーブルには、柚子が三つ。
蜜柑が二つ。
切り取られた断面は、新鮮であった。
其処から、生木の匂いが立ち上がった。
見上げる空は、冬の空。
邪な空であった。
白い薔薇は、どこまでも無垢であった。
冬薔薇は、いつまでも凛冽である。
荒 野人