エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

昼の虫

2017年09月26日 | ポエム
今日の昼の虫は「ハイイロチョッキリ」という虫である。
団栗に卵を産みつける。
産みつける団栗は、青々としていなければならない。
孵化した幼虫が、団栗の実の部分を食べるからである。
青い実は、茶色になって落ちる実に比べれば遥かに柔らかいのである。



これがハイイロチョッキリである。
彼は、卵を産みつけるだけでなくその実の付いている枝を切り落とす。



団栗の木の下を歩いてみると良い。
必ず、こうなっている枝を見つける事が出来る。







「産卵の痕青あをと昼の虫」







命の営みだから、許容範囲にある。
無為に枝ごと落としている訳では無い、のである。

国連を舞台に無意味な言葉の云い合いを繰り返す大人より、遥かに生産的である。
命の連環を思えば、この自然の営みは美しい。


     荒 野人