エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

東慶寺の風景

2017年09月28日 | ポエム
朝方、急に思いついて鎌倉に出かけた。
目的地は二つ。
東慶寺と七里ケ浜の海。



東慶寺は、知る人ぞ知る「駆け込み寺」である。
アジール、である。
故・井上ひさし氏が「東慶寺花こよみ」という作品をものしている。
井上ひさしらしい作品である。
東慶寺の始めは、尼寺であった。



寺域内にある仏は、どれも穏やかなお顔をしておられる。
野仏であろうとも、それは同じである。

この寺の特徴は、四季折々の山野草である。



紅白の萩が、踏石の上に枝垂れている。
その花の後ろには黒塀、である。



花芒ですら風情がある。







「駆け込みて倹しき山門秋寂し」







なんという風情だろうか。
ぼくは、この東慶寺だけでおよそ2時間を費やしてしまった。
慎ましい寺院である。

明日もう一度、この東慶寺に触れたい。
丁度、吾亦紅が美しいのであった。



       荒 野人