ワインの中に、何がどれだけ入っているのかを知ることはとても難しいことです。ラベルには、詳しいことは書かれていないので、消費者は何もわからずに、ワインを飲むことになります。例えば酸化防止に使う亜硫酸塩がどれだけあるかなどは、はっきりと書かれていません。ワインを輸入している者なら、分析表がありますので、〇〇mgということは分かりますが、ほかの成分、例えば残留農薬量となるとお手上げです。実際は、ワイン生産者でさえ、自身のワインにどれだけ残留農薬があるのかはかわっていないのではないでしょうか?しかし、そんなことも将来的には変わるかもしれません。フランスで、もっとワインの中身を透明化しようという動きがあります。
ある報道社が、ボルドー地方の10本のワインの残留成分を独自に調べたところ、残留亜硫酸塩が10mgから202mgまでの差があったと発表しました。また10本の中で、殺虫剤の成分が検出されたものも発表しました。
亜硫酸塩に関しては、フランス国内のラベルには、1リットルあたり亜硫酸塩10mg以上というあいまいな表示しかありません。しかし、それでは目の前のワインに入っているのは、10mgの亜硫酸塩なのか100mgなのかはっきりしないので、それをはっきりさせようというのです。
フランスでも、亜硫酸塩が多いワインは、頭痛の原因になるという結果が出ているようです。将来的には、様々な残留成分がラベルに記載される時がくるかもしれません。(H.M)