しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <金のねずみ>

2024-12-12 | Ⅰサムエル記
「人々は言った。『私たちが送るべき償(つぐな)いのものは何ですか。』彼らは言った。『ペリシテ人の領主の数に合わせて、五つの金の腫物(しゅもつ)、つまり五つの金のねずみです。彼ら全員、つまりあなたがたの領主たちに、同じわざわいが下ったのですから。』」(Ⅰサムエル6:4新改訳)

契約の箱がペリシテ人の領地に来た時、置かれた町の人々に腫物ができ、大恐慌が起こった。その結果、多数の人々が死に、助けを求める町の叫び声は天にまで上った(前章5:12)とある。▼人々の作った供え物が金のねずみというのは興味深いが、今でいうペストに似た伝染病がペリシテ人の地に大発生したのではないか?という解説者もいる。ねずみはしばしば病原菌(びょうげんきん)の媒体(ばいたい)になるからだ。しかし、箱が町に置かれると、そこに突然腫物が発生したというのは、人為的(じんいてき)な要因(よういん)では説明できない。まさしく「神の手がそこに重くのしかかった」結果であった。▼人間が、キリストの救いなしに神に近づく、あるいはその聖なる臨在(りんざい)を犯そうとすると、いかに恐ろしいことになるか、それを示したのがこの事件といえよう。「さて、アロンの子ナダブとアビフはそれぞれ自分の火皿(ひざら)を取り、中に火を入れ、上に香を盛って、主が彼らに命じたものではない異なる火を主の前に献げた。すると火が主の前から出て来て、彼らを焼き尽くした。それで彼らは主の前で死んだ。」(レビ記10:1~2同)