しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <士師時代の内戦>

2024-11-21 | 士師記
「それを見た者はみな、『イスラエルの子らがエジプトの地から上って来た日から今日まで、このようなことは起こったこともなければ、見たこともない。このことをよく考え、相談し、意見を述べよ。』」(士師記19:30新改訳)

士師記の時代も終りに近づくと、イスラエルの道徳的腐敗はいっそうひどくなった。これはカナン原住民に感化された結果と思われる。▼それにしても起きた事件は残酷そのものだ。発端(ほったん)となったレビ人は、側女がベニヤミン人に犯されて死んでしまうと、死体を十二に切り分け、各部族に送りつけ、その犯罪を告発した。冷酷(れいこく)な行為というしかない。▼かつてソドムに住んでいたロトも、似た事件が起きたとき(創世記一九章)、押しかけた悪人たちに自分の娘を差し出そうとした。ホモ行為を防ぐために自分の娘を差し出し、好きなようにせよ、とは常軌(じょうき)を逸(いっ)した言葉で、まともな神経ではない。神に背を向けた世は、放っておくとここまで落ちるという証明であろう。たぶん現代社会も裏面ではおなじことになっているのではなかろうか。▼淫行の罪を待ち受けるのは、永遠の火という審判である。それを忘れてはならない。「しかし、臆病な者、不信仰な者、忌まわしい者、人を殺す者、淫らなことを行う者、魔術を行う者、偶像を拝む者、すべて偽りを言う者たちが受ける分は、火と硫黄の燃える池の中にある。これが第二の死である。」(黙示録21:8同)