東京、東北電力管内で電気事業法に基づく電力使用制限令が1日発動され、「節電の夏」が本格的に始まった。各家庭でも15%削減が求められる中、人気が集まっているのが扇風機。しかし突然のニーズの高まりに供給が追いつかず、被災地では仮設住宅の入居者が悲鳴を上げている。
「電器店に行ったら、まったく売っていなかった。何とか手に入れたいのに」。岩手県大槌町の仮設住宅で暮らす男性(73)はぼやく。真夏日となった6月22日はプレハブの壁が触れないほど熱くなり、蒸し風呂のようだったという。
標準的な仮設住宅にはエアコンが1台設置されているが、外から入ってくる魚の腐敗臭や電気代を考え、使用をためらう被災者は多い。特に高齢者の場合、この男性のように「体調を崩すからエアコンは使ったことがない」人が少なくない。
しかし量販店の在庫切れは深刻だ。釜石市にある「ケーズデンキ釜石パワフル館」では、扇風機コーナーの棚が空っぽ。佐々木教雄店長(39)は「5~6月で前年比3~4倍の約500台が売れた。被災地に優先的に商品を回してと本社に要望しているが、かなわない」。ホームセンター「サンデー釜石店」の田中美春店長(37)も「入荷日が分からないので予約も取れない」と悩む。
両店を回って6月末、やっと店頭にあった最後の一台を手にした小笠原孝則さん(57)は「仮設入居者全員に扇風機が行き渡ればいいのに」と提案する。しかし行政側は「本格的に暑くなるまでに、どうにか自力で入手して」(釜石市広聴広報課)との立場だ。
◇
一方、東京・秋葉原では節電意識の高まりによる品薄が続く。「ヨドバシカメラ・マルチメディアAkiba」では1日、開店とともに多くの客が扇風機コーナーへ。東京都葛飾区の会社員、篠崎宏行さん(56)は「やっと買えた。節電のためエアコンと併用したい」と満足そう。練馬区の無職男性(76)は「自宅のエアコンは使っていない。扇風機は電気代が安いし、自由に移動させられるので便利」と話した。
今年は震災直後から電力不足が指摘され、同店では消費者の節電志向を見越して例年より早い4月に売り場を開設した。ところが5月中旬以降、2000円台のお買い得品から5万円以上の高級モデルまで、ほぼ入荷したその日に売り切れるという。担当者は「扇風機がこんなに注目されるなんて」と驚く。
エアコンの普及とともに、大手メーカーの一部は扇風機の製造から撤退。ある大手は「製造はすべて中国の協力会社に委託しており、すぐに増産できる体制ではない」と明かす。各社は海外の協力会社からの輸入を急いでいるが、それでも追いつかない。東京税関によると、5月に輸入された扇風機は過去最高の321万台。うち98%が中国製の低価格商品という。【長尾真希子、袴田貴行】
電気店では絵s今売り場も省エネタイプに買い換える人であふれかえっていました。
私が行ったときには購入しても取り付け工事は半月先でしたが、設置が追い付かず工事に日程がどんどん遅く練っているようでした。
扇風機も飛ぶように売れていました。
「電器店に行ったら、まったく売っていなかった。何とか手に入れたいのに」。岩手県大槌町の仮設住宅で暮らす男性(73)はぼやく。真夏日となった6月22日はプレハブの壁が触れないほど熱くなり、蒸し風呂のようだったという。
標準的な仮設住宅にはエアコンが1台設置されているが、外から入ってくる魚の腐敗臭や電気代を考え、使用をためらう被災者は多い。特に高齢者の場合、この男性のように「体調を崩すからエアコンは使ったことがない」人が少なくない。
しかし量販店の在庫切れは深刻だ。釜石市にある「ケーズデンキ釜石パワフル館」では、扇風機コーナーの棚が空っぽ。佐々木教雄店長(39)は「5~6月で前年比3~4倍の約500台が売れた。被災地に優先的に商品を回してと本社に要望しているが、かなわない」。ホームセンター「サンデー釜石店」の田中美春店長(37)も「入荷日が分からないので予約も取れない」と悩む。
両店を回って6月末、やっと店頭にあった最後の一台を手にした小笠原孝則さん(57)は「仮設入居者全員に扇風機が行き渡ればいいのに」と提案する。しかし行政側は「本格的に暑くなるまでに、どうにか自力で入手して」(釜石市広聴広報課)との立場だ。
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一方、東京・秋葉原では節電意識の高まりによる品薄が続く。「ヨドバシカメラ・マルチメディアAkiba」では1日、開店とともに多くの客が扇風機コーナーへ。東京都葛飾区の会社員、篠崎宏行さん(56)は「やっと買えた。節電のためエアコンと併用したい」と満足そう。練馬区の無職男性(76)は「自宅のエアコンは使っていない。扇風機は電気代が安いし、自由に移動させられるので便利」と話した。
今年は震災直後から電力不足が指摘され、同店では消費者の節電志向を見越して例年より早い4月に売り場を開設した。ところが5月中旬以降、2000円台のお買い得品から5万円以上の高級モデルまで、ほぼ入荷したその日に売り切れるという。担当者は「扇風機がこんなに注目されるなんて」と驚く。
エアコンの普及とともに、大手メーカーの一部は扇風機の製造から撤退。ある大手は「製造はすべて中国の協力会社に委託しており、すぐに増産できる体制ではない」と明かす。各社は海外の協力会社からの輸入を急いでいるが、それでも追いつかない。東京税関によると、5月に輸入された扇風機は過去最高の321万台。うち98%が中国製の低価格商品という。【長尾真希子、袴田貴行】
電気店では絵s今売り場も省エネタイプに買い換える人であふれかえっていました。
私が行ったときには購入しても取り付け工事は半月先でしたが、設置が追い付かず工事に日程がどんどん遅く練っているようでした。
扇風機も飛ぶように売れていました。