フルート吹きのほっと一息

フルートのこと、音楽のこと、作曲家のこと。そして愛犬トム君との日々。
一緒に楽しんでくださると嬉しいです

恩師 増永弘昭 11

2006年06月12日 | 恩師 増永弘昭先生
バロックの作品のレッスンについては
現在とバロック時代の常識の違いについての話から始まり、
当時の楽器の機能の範囲。時代背景、
教会音楽・王宮の音楽・民衆の音楽のあり方など
多方面に渡って話され、
なぜそうなのか、なぜそういう音楽が生まれたのか・・・

「音楽にも必然性があるのです」

この一言でそれらの知識が演奏の中で
生き生きと語り始めるのを知りました。

お師匠様のレッスンの面白さは
沸き起こる力を引き出してくださることでした。

*レッスンの内容は以下の本の内容をかみ砕いて教えて
頂きましたので、ご参照くださいませ。

バロック音楽のフルート奏法 シンフォニア刊 H=P・シュミッツ著

恩師 増永弘昭 10

2006年06月10日 | 恩師 増永弘昭先生
「魔法で音が鳴る訳じゃありません。
音が鳴るには理屈があるんです。
なぜそうなるのかが分からなければならない。
理屈から考えればそんな吹き方をする必要はない」

発音の仕組みについては・・・
風が吹けば窓が鳴ります。
ビールビンや缶でも風で音は鳴ります。
まして、フルートはわざわざ鳴りやすく作って
あるのですから、
鳴らそうとして頑張ってはいけません。

師匠はしくみについてよく話していました。
時には「なんでこんな当たり前のことに
今頃気がついたのだろうと思う」なんて
言っていたこともありました。

奏法についての指導は対処療法ではなく、
根本から洗い直すといったものでした。

キッチンタイマー

2006年06月08日 | 日々つれづれに
PCの前に座るとあっという間に一時間。
お料理だってあっという間に一時間。
お掃除を始めればあっという間に。
お庭の手入れなんてあっという間に二時間です。

生活を快適にするためには
どうしても雑用は必要。
でも、演奏の準備には沢山の時間が必要。
どうしても有効に時間を活用しなければならない。
と、いうわけで。

キッチンタイマーを買ってきました。
20分でピピピ
次の行動に移ります。

練習している時も
20分でピピピ
次の楽章に移ります。

子供の頃は一日が長かったのになぁ

恩師 増永弘昭 9

2006年06月07日 | 恩師 増永弘昭先生
私が生徒さんに指導する時、
技術と知識、
この二つに分けて考えています。

技術は10年がかりで身につけるものもあれば、
ちゃんと気をつければ一週間でできるものもあります。
知識は一分で分かることもあれば、
固定観念を覆す必要のあることもあります。
レッスンはまじめに取り組むと大変と面白いが半々。

増永先生のレッスンは、
ちょっと回り道をさせてでも、自分で気がつくように
仕向けていたように思います。

「こうではないですか?」と、提案されてから
その意味が理解できて実現に至るのに
半年や、一年はかかかっていましたが、
理解できるまで、延々と練習をつづけることも
私に取っては長い坂道をゆっくり上がりながら
あるとき突然ポンと一段上がるような楽しみでした。

「しくみが分からなければならない」という
先生の言葉、耳に聞こえてくるようです。