「この山…。こんなに広かったんだ💦」
基地にたどり着いて、飛びこんだ私は、ため息まじりにつぶやいた。
入り込んだ山奥は、
何度も木切れを拾いに着た場所だし、子供の足でも1、2分くらいしか離れていない場所。…だと思っていた。
迷うはずなどないほど小さな山なので、隅々まで把握していたはずだった。
その山は、周囲を私道に囲まれているので、山を抜ければ、
必ず私道に出るので、安心なはずなのに、いくら歩いても、私道に出ない…どころか、沼や大きな樹まで…。
その時の私は、どこからか偶然、山道を通って連なった他の山に入り込んだんじゃないか…という考えはありません。
あ、ぺキぺキは?
基地から顔を出そうとしたら…、
ぺキッ!
居る💦💦
ついてきている。
基地から顔を出さず、膝を抱えて息を潜めた。
すると、突然、突風が吹き抜けた。
そして、その突風と一緒にものすごいスピードで、基地の外をぺキぺキが通り抜けた。
確認したわけではないが、裸足だった気がした。
半壊していた基地だが、これ以上突風で壊れることはなかった。