勝手に教えてまずいかな…と思いながらも、もしも、何かしらの"コワイもの"が彼女を連れていってしまったら大変なので、とりあえず、枝美ちゃんの住所を教えた。
そして、枝美ちゃんとお寺の次男さんを会わせる段取りだけど…。
…どうしよう…と思った。
事情を話したら絶対会わないと思う…。
だけど、嘘をついたとしても…会ってくれるだろうか?
「父に相談してみます」
と言い残して帰って行った頼れる次男さんは、
思った以上に深刻そうな状態をなんと相談したんだろう…そして、解決法はあるんだろうか…。
しばらくして、次男さんを呼んでくれた友人を交えて、枝美ちゃんと飲むことになった。
「ちょっと電話してくるね~」
枝美ちゃんと私を残して友人が席を立った。
そして、しばらくすると、次男さんを連れて戻ってきた。
「え?」
急なことで私も驚いたが、
友達は、見知らぬ二人を会わせるなんてなかなか思うように行かないし、こんな風な強行突破しかないと思っていたようだ。
「私の友達なの。たまたま偶然、お店に入ってきて!一緒に座ってもいいかな?」
…少し無理があるような気がしたが仕方がない💦
たまたまお店に入ってきたわりには、次男さんは下戸でお酒が飲めないらしい…💦
そんな不思議なシチュエーションに枝美ちゃんが疑問を持たなければいいけど…と、思った頃…。
「まりちゃんがね~!」
枝美ちゃんは、酔い初めていて、家鳴りの主、謎の同居人のことを楽しそうに語りはじめた。