零式艦上戦闘機が売りに出ています

 今夏、72年ぶりに日本の空を飛んで話題となった零式艦上戦闘機22型を、オーナーの石塚政秀氏が売りに出ています。氏が入手してのち、72年ぶりに日本の空を飛ぶまでのご苦労は涙なくして読めません。貴重な近代産業遺産を動態保存するためにどうして国が支援しないのか、不思議でなりません。欧米では愛好者団体が所有し、賛同する企業が資金を提供して飛べる状態で保存する例が多いようですが日本では無理でしょうね。国もしくはその関連機関が所有するのがベストのような気もしますが、それもおそらく無理でしょう。だとすると、零式艦上戦闘機を製造していた「中島飛行機-->スバル」が買取るしかないでしょう。川崎重工業が「飛燕」を修復し公開した前例もありますからね。大いに期待したいと思います。

http://bunshun.jp/articles/-/4750 

 で、お値段ですが「4億円からお話をしましょう」と云うことのようです。4億円が高いのか安いのかと云うことが気になりますが、零戦同様、名機と云われるスピットファイヤーやP-51がその程度だそうですから妥当なものなのかも知れません。ただし売りに出ている零戦のエンジンはオリジナルではありません。オリジナルの栄エンジンを搭載し飛行可能な52型には20億円の値札が付けられているそうです。飛行可能なスピットファイヤーやP-51はたくさんありますので、エンジンがオリジナルでなくても数少ない零戦は同程度の価格、栄エンジン搭載機だと20億円と云うのはうなずけます。

 高価な事で有名なフェラーリ250GTO(素晴らしく走りはしますが飛びません)はオークションにおいて53億円で落札され、さらに65億円で売りに出されているものもあると聞いておりますので、零戦が4億円だとするとかなりお買い得だと思いますね。もちろん飛べる状態を維持するのには250GTOとは比べものにならない程の費用がかかるかとは思いますが、純利益3000億円のスバルにとっては訳もない事だと思います。80年来の自社の高い技術力を証明すると共に、我が国の貴重な近代産業遺産を動態保存する責任を果たすことで得られる企業イメージは何物にも代えがたいスバルの財産になることでしょう。スバルよ、行け!


 と云う訳で今日の一枚は、零式艦上戦闘機22型。画像はWikipediaより。

追記:零式艦上戦闘機は堀越二郎によって設計され現在の三菱重工業において製造されたものですが、中島飛行機でもライセンス生産され総生産数の半数以上は中島製であること、現在の三菱重工業-三菱航空機にはMRJの開発費増大によりそのゆとりがなさそうなので、スバルが買うしかないだろうと書いたものです。

 「恩田の森Now」 http://blog.goo.ne.jp/ondanomori に、ただいまは 11月4日に撮影した写真を7点掲載いたしております。晩秋の森の様子をどうぞご覧ください。

To the author of this page: gaucheadgc(at sign)gmail(dot)com
Type "ijnuG ihsoyiK" adversely, and find me on Facebook.

コメント ( 0 ) | Trackback (  )