2006年の撤退以来、16年ぶりでOPELが日本に帰ってきます。
https://www.opel.jp/index.html
80年代には東邦モーターズが細々と輸入・販売していたOPELですが、VWの輸入権を失ったヤナセがOPELの輸入権を得て1993年に販売を開始。3年後の1996年には38,339台を販売するなど大躍進しますがそれ以降は減少の一途をたどり2006年の撤退に至ります。
販売台数の減少は、故障が多くその修理代が割高であること、リセールバリューの低さなどが要因とされていますが、個人的にはいかにも大衆のためのドイツ車らしい質実さと、日本における輸入車業界の雄、ヤナセが販売・サービスを担当する安心感は大きく、日本撤退の要因となったのは先に書いた実質的な諸問題よりも、当時の輸入車ユーザーが求めたプレミアム感に欠けたためではなかったのかと思うところです。
今日の画像はOPELが最近開設した日本語の公式Websiteですが、そこには「いよいよ日本でも、オペルの最新モデルをご紹介できる時が来ました。さあ、想像以上に楽しいドイツを存分にお楽しみください。」と書かれております。この言葉をどう読むべきでしょうか。
かつて日本でも年間38,339台を販売したブランドであることにはまったく触れておりません。過去の失敗を思い出したくないのか、あるいは、かつてはGMのヨーロッパ子会社としての日本進出でしたが今回は新生ステランティスとしての日本上陸ですので「初めての日本上陸」を印象づけたいということなのでしょうか。
「想像以上に楽しいドイツを存分にお楽しみください。」からは、高価かつ高性能ではあっても「決して楽しくはない」とメルセデス、BMW、アウディを揶揄しつつOPELの親しみやすさと家族の一員としてのOPELを印象づけようとしている意図が窺えます。当初は2021年中の販売開始を目指していたようですが一年遅れになるとか。コロナ禍の影響だけではなく、この期に及んでもオフィシャルサイトに「オペル・ディーラーシップの問い合わせ」のページが用意されていることから十分なディーラー網の構築の遅れていることが伺えます。真の理由はここにありそうですね。
先の日本市場参入当時と比べ更に成熟した日本の自動車市場とユーザーにOPELが受け入られるや否や。まずは前回立ち上がりの1993年の17,042台を達成できるのか、楽しみに見守りたいと思います。
と云うわけで今日の一枚は、OPELの日本語オフィシャルサイトのトップページ。
https://www.opel.jp/index.html
最新のコルサと前回日本市場参入前のコルサ。あくまでも敗退した前回参入当時のモデルは登場しないのです。そう云えば「コルサ」は日本国内ではトヨタがその商標権を持っているはずです。まさか「Vita」再登場ってことはないでしょうね。
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは8月3日に撮影した、盛夏の森の様子を掲載いたしております。ご覧いただけたら嬉しいです。
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