セオリー

 セオリー。日本語だと、ちょっとニュアンスが異なるのかも知れませんが定石、あるいは慣行、慣例でしょうか。「こう云う場合にはこうする」と云う基本パターンですね。このようにさえしておけば無難である、外すことがない、大きな批判を受けることがない。つまり安全パイ。

 もちろん写真の場合にもそれはあります。適正露出、被写界深度、色温度などよりももっと基本的なピント合わせと構図に関わる部分です。花のクローズアップ写真を撮る時に、花のどこにピントを合わせるのが良いのか、どのアングルで撮れば良いのかと云うお話です。

 いや、どこだっていいんです。どんなアングルでも。自分が一番見て欲しいと思う場所、その花の一番美しいところにピントを合わ、思うようなアングルで撮れば良いのですが、それで万人が美しいと、良いと思う写真になるとは限らないのが難しいところです。

 花のクローズアップ写真を撮る時のセオリー、定石の一つは、蕊(しべ)にピントを合わせるべし。そして花が向いている方に空間を与えるべし、があります。この二つを守れば、90点は取れないにしても最低でも68点くらいは取れると思います。ギリギリ合格です。その定石に従って撮ったこんな写真はどうでしょうね。


 一体全体なんの花なのか、百合の専門家以外にはきっとわからないことでしょうね。「郡司さんの採点では」(五十代後半より上の方にはお判りいただけるでしょうか)58点。落第です。

【以下、郷秋<Gauche>が最近書いたNikon一眼レフに関する記事】
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第一回・Nikomat(2018/06/21)
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第二回・FMシリーズ編(2018/06/23)
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第三回・FEシリーズ編(2018/06/27)
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第四回・FA)(2018/07/01)
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第五回・小さなニコンたち編)(2018/07/08)
Nikon一眼レフ中級機の系譜(第六回・FM3A編)(2018/07/13)

 「恩田の森Now」 http://blog.goo.ne.jp/ondanomori に、ただいまは7月11日に撮影した写真を7点掲載いたしております。7月もまだ前半だと云うのに猛暑に見舞われた森の様子をどうぞご覧ください。

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