うつせみ

3-IRON／０４年／韓国・日本／８８分／劇場公開
監督：キム・ギドク
出演：イ・スンヨン、ジェヒ、クォン・ヒョコ、チュ・ジンモ、チェ・ジョンホ

＜ストーリー＞
暴力夫により軟禁されていた妻が、留守宅を渡り歩く不思議な男と出会い、恋に落ちる。
＜感想＞
コメントし辛い程の美しい世界を見せてもらった。
ギドク作品は元々セリフが少ない事で有名だが、テソクを演じたジェヒはラストまで全く喋らなかった。
表情と演技だけで、愛と悲しみを見事に表現出来た訳だ。
また、イ・スヨンも同じくラストまで全く喋らない。
発した言葉は二つだけ。
「愛している」と「ご飯出来たわよ」これだけなのだ。
彼女もまた、夫の暴力によって悲しみの殻に閉じこもるヒロインを、表情だけで見事に観客に伝えきっている。
だから、二人が映っている場面にはセリフが無い。
自然音とモーター音だけなのだ。
それでも、しっかりと二人の感情が画面から伝わってくる。
これも全てギドク・マジックなのか？

相変わらずの低予算ながらも、ギドクが撮ると、金がかかった映画より数倍も美しく、優雅で奇麗だ。

影のように生きてきたソナ。
そしていつしか、二人の間に障害が生じたとき、今度はテソクの身に変化が訪れる。

言葉を無くし、影になる。

世界から彼の姿が消えたとき、二人の間に本当の永遠の愛が生まれた瞬間だった。
傑作！！

オフィシャル・サイト(日本語)
オフィシャル・サイト(英語)

評価：★★★★★
０８／０６／２０ＤＶＤ鑑賞
キム・ギドク　ロマンス・ドラマ　イ・スンヨン　ジェヒ　ゴルフボール　暴力　永遠の愛　住居不法侵入　影　ヴェネチア国際映画祭　ＤＶＤ旧作

切り株画像（映画『ゾンビナイト』より）

道端を歩いていたゾンビが、人間に足をショットガンで撃たれて
切り株完成。
本編で一番目を引いた場面だ。
ゾンビの足がぶっ飛ぶ場面、その後自分のぶっ飛んだ足を美味しそうに食うゾンビ。
この一連の流れは非常によく出来ている。
切り株度：

レヴュー『ゾンビナイト』

ゾンビナイト

Zombie Night／０３年／加／９２分／ゾンビ・ホラー／オリジナルビデオ
監督：デヴィッド・Ｊ・フランシス
出演：ダニー・チクノヴィッチ、サンドラ・セゴヴィッチ、ドウェイン・モニズ

＜ストーリー＞
アメリカ北部に出現したゾンビが人々を襲撃。マークとデイブは家族を守るため戦う決意をする。

＜感想＞
どうしようもないほど酷い映画やなぁ。
兎に角出演者皆、演技下手過ぎ！
素人丸出しやし、何？学芸会か？？
唐突過ぎる話に加わえ、繋がりの無い画面転換にも呆れ返る。
脚本滅茶苦茶やわ。

だけど、特殊メイクはそれなりに頑張っているんだよね。
ゾンビもきちんとしたゾンビやし、内臓貪りも良い具合に出来ている。

でもなぁ、やっぱストーリーあってナンボでしょ？
突然理由も無く車がエンコする冒頭から、生存者がゾンビ軍団に突撃するラストまで、観客置いてけぼりの展開が目白押し。

評価：★☆
０８／０６／１９ＤＶＤ鑑賞（旧作）
ゾンビナイト　アートポート

レンタル開始日：2006-11-23