銀幕大帝α

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トガニ 幼き瞳の告発

2013年03月04日 21時35分51秒 | 韓国サスペンス
SILENCED/DOGANI
2011年
韓国
125分
ドラマ/サスペンス
R18+
劇場公開(2012/08/04)



監督:ファン・ドンヒョク
原作:コン・ジヨン『トガニ 幼き瞳の告発』
脚本:ファン・ドンヒョク
出演:
コン・ユ『龍が如く 劇場版』・・・カン・イノ
チョン・ユミ『人喰猪、公民館襲撃す!』・・・ソ・ユジン
キム・ヒョンス・・・ヨンドゥ
チョン・インソ・・・ユリ
ペク・スンファン・・・ミンス
チャン・グァン・・・校長/行政室長

<ストーリー>
赴任したばかりの教師、カン・イノが感じた異様な雰囲気に裏付けられたように、そこでは教師たちによる性的虐待が日常化していた。

この子たちの手を放したら、
僕は父親には戻れない。


-感想-

本作を観たら韓国という国が、韓国人という人間が嫌いになるかもしれない。
しかし決して避けては通れない現実がここにはある。

聴覚障害者学校で実際に起きた性的虐待事件を基にした作品なのだが、学校長を筆頭に幼き子供達、非力な障害者達相手に性欲に溺れる人間、権力を盾に事件を有耶無耶にしようとする人間、そしてお金の力で弱者を取り込もうとする人間と、怒りと殺意しか抱けないような大人たちがこれでもかと登場してくる。
加害者側の親族すらも人の道から外れた様な人間ばかりなので吐き気がする。
面構えからしても悪人にしか見えないから性質が悪い。

話は新任教師カン・イノの訴えにより、校長含め虐待者3人を逮捕し裁判へと発展していくのだが、子供達の心の叫びも虚しく無能な検事、裁判官によって判決は被告側勝利の軽罰として結審してしまう。
これにはほとほと呆れ果てた。

我々鑑賞者としては子供達が受けた苦しみ・痛み・悲しみを証言映像として目撃しているが為に、被告者たちの勝ち誇った顔、笑顔で握手している姿を見ていると「不当判決だろ!!」と自然と怒りで拳を握り締めている自分が居た。

最後まで救いの無い話の為に正直観ている間はかなり辛かった。
そして裁判で事件の概要を告白する子供達、即ち子役たちの熱の入った演技に引き込まれ何度涙を浮かべた事だろうか。

無垢な子供達を優しく守ってあげるのが大人誰しもの勤め。
それなのに逆らえない事を理由に暴力を働いたり性的欲求を満たそうとしたりするのは大人としても1人の人間としても完全に間違った行為。
見て見ぬ振りをする者も最低だ。
こういう者達は絶対に許してはいけない。

実際、事件後には加害者の数人はのうのうと復職していたらしいのだが、この映画の公開により市民の運動で閉校へと追い込んだようだ。
更に「トガニ法」という性犯罪に関する法律も実現している。
韓国の社会に衝撃を齎した本作を是非貴方も目を逸らさずに観て頂き、大人としての自覚を改めて考え直して貰いたいものである。

腐った大人だけにはなるな!

評価:★★★★
13/03/04DVD鑑賞(新作)

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レンタル開始日:2013-03-02
メーカー:ポニーキャニオン

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コメント (8)
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エレベーター

2013年03月04日 02時55分00秒 | 洋画サスペンス
ELEVATOR
2011年
アメリカ
84分
サスペンス
劇場公開(2012/09/29)



監督:スティーグ・スヴェンセン
出演:
クリストファー・バッカス・・・ドン・ハンドリー
アニタ・ブリエム『センター・オブ・ジ・アース』・・・セリーヌ・フォケ
ジョン・ゲッツ『ソーシャル・ネットワーク』・・・ヘンリー・バートン
シャーリー・ナイト『モール★コップ』・・・ジェーン・レディング
アマンダ・ペイス・・・マデリーン・バートン
レイチェル・ペイス・・・マデリーン・バートン
デヴィン・ラトレイ『サロゲート』・・・マーティン・ゴスリング
ジョーイ・スロトニック『インビジブル』・・・ジョージ・アクセルロッド
ターミナ・サニー・・・モーリーン・アサナ
ワリード・F・ズエイター『ヤギと男と男と壁と』・・・モハメッド
マイケル・マーキュリオ・・・爆弾製造者

<ストーリー>
CEO・ヘンリーやその孫娘らを乗せたエレベーターが地上200メートルで緊急停止。やがて、乗客たちの隠された過去や秘密が明らかになり…。

乗ったら、最期。

-感想-

何処と無く『デビル』の二番煎じみたいなシチュエーション映画。
まぁこちらは悪魔は出てきませんがね。

しかし、かったるい映画やねぇ。
閉じ込められたエレベーターの中で男女9人が世間話をしているだけという内容の3分の2程は会話劇で占められているのでかなりダルい。
人物に動きがないから目を瞑って聴いているだけでも然程問題なし。
救助を要請したのにちっとも誰も助けにこないってのも展開の乏しさに拍車をかけております。
登場人物誰一人にも好感が持てないってのも観ていてキツい。

爆弾が仕掛けられているってのが解ってからは少しだけ動きが現れてくるけれど、所詮箱の中の話だから行動範囲が狭いので盛り上がらないのなんのって。
脱出を試みようとドアを皆で一斉にこじ開けている位ですからね。
とりあえずその爆弾を何とかしろよって誰でも思う事でしょう。
終わり間近でようやく処理しようとし出すけれど、私から言わせればおせぇよ。
時間が無いから皆切羽詰って「体をバラバラにしよう」とか、それもうちょっと早めにやってくれない?
ほんと終盤だけ。
サスペンスらしい事をやっていたのは。
劇場で流す程のものじゃない正直面白くない作品です。

ちょっと待て!
それ以上にもっと伝えなきゃいけないことがあるだろ、自分!
そうでした。
大概映画に出てくる子供ってのは可愛らしいものなんですが、本作の小娘はクソガキ。
何せ皆が閉じ込められた原因が全部このクソガキのせいだから。
エレベーターが上昇し出して早々にこいつ緊急停止ボタンを押してやがんの。
しかも何食わぬ顔して「わたし知らな~い」ってぶん殴ったろか!
挙句、腹減ったと駄々をこね出し、太っちょが善意でくれたお菓子を「それ食べられないからいらなーい」とか我がまま言い放題。
終いには1人の男がこじ開けたドアから外へ身を乗り出しているのに、なんとこいつエレベーターのボタンを連打して箱を動かしてしまうのよ。
その男性、無惨にも腕をぶった切られてしまいます。
すると急に「私はやってない」とぶつぶつと呟きながらエンエン泣いて良い子ぶる。

セレブの孫娘だからって何しても許されると思うな、クソガキが!!

じじいも孫だからって甘やかし過ぎなんだよ。
「おーよしよし」とかざけんな!

こんなにも子供に対してムカついたのは『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』以来だろうけど、性質の悪さから言うとこっちの方が相当上。
こいつエンディングでは笑っていやがったよ。
全ての元凶のくせして反省心ゼロとは腕無くした男が哀れなりムキー

評価:★★
13/03/03DVD鑑賞(新作)

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レンタル開始日:2013-03-02
メーカー:ミッドシップ

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