銀幕大帝α

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イップ・マン 序章&イップ・マン 葉問(2回目)

2011年06月18日 21時08分31秒 | 亜細亜アクション
スタッフ&キャスト&ストーリー説明&1回目レヴューは、下記参照下さい。

『イップ・マン 序章』
『イップ・マン 葉問』

1回目の鑑賞時に面白さを感じたという部分もありますが、詠春拳が太極拳の一派というのを知り、先日観たばかりにも関わらず改めて再見です。

実は私の母が太極拳の先生なんです。
詳しくは知り得てませんが、多くの生徒を持ち、二つの体育館を掛け持ちして教室を開いている程の大先生。
関係者から電話がかかってくると
「お母さんはいますか?」
ではなく、必ず
「先生は御在宅でしょうか?」
ですから、母には恐れ入ります。

と言う事で、滅多に映画を観ない母を交えての親子鑑賞と相成った訳ですが、
まず1作目の「序章」に関しては、

ちょっとエゲツない描写(血が出るシーン)が多く、母にとっては鑑賞に堪えられないものがあり、殆ど眼を瞑っていました。
それとやはり、日本人の暴虐限りな描き方が酷過ぎるとの事。
何処まで本当の事を描いているのかは分かりませんが、嫌な気分になったようです。

「中国では大ヒットしたらしい」
「日本では公開をも危ぶまれたらしい」

と教えると、日本人を嫌う中国人がいかにも喜びそうな内容やからね、と納得していました。

続いて2作目の「葉問」。

これは食い入るように観入っていました。
イップ・マン(というかドニーですが)の構えに「重心が全くブレていない」と大絶賛!
詠春拳の型には隙が無いそうで、特に防御の型には相手の攻撃を弾く為の基本が出来上がっているとのこと。
太極拳にも同じ様な動きがあるらしく、相手の腕を掴み軽く前に引っ張る事で簡単に体勢を崩し、反撃に講じる事が出来る様で、アクションシーンになる度に、動きを真似しながら色々と講釈を垂れてくれました(笑)。

結果的に「葉問」の方がアクションが色々詰まっていて見応えが有り、物語としても面白かったと好評価でありました。

円卓上での手合わせシーンで、サモ・ハンがふわりと飛び上がるのですが、特典映像のメイキングにてワイヤーで吊るされているのを知り、母が

「やっぱり吊るされてたんやな」
と言ったら、父が
「ほんまにあんなに高く飛べたらオリンピック出れるわ」
と笑っていましたが、
「何の種目に出るねん」
と私が何気に言ったら
「そりゃあ走り高跳びやろ」
と、何か微笑ましい鑑賞後の家族の団らんでありました。

母としては、出来ればイップ・マンが詠春拳を身に付けるまでの話が観たいとの事ですので、是非とも詠春拳の使い手となるまでの過程を描いたエピソード0みたいな新作をお願いしたい所です。
私も観てみたい。

11/06/17DVD鑑賞(新作)
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天使の眼、野獣の街

2011年06月15日 22時50分46秒 | 亜細亜サスペンス
EYE IN THE SKY/07年/香港/90分/犯罪サスペンス/劇場公開
監督:ヤウ・ナイホイ
製作:ジョニー・トー

出演:レオン・カーフェイ、サイモン・ヤム、ケイト・ツイ、マギー・シュー、ラム・シュー

<ストーリー>
犯罪容疑者の監視と追跡を行う特殊捜査班に配属されたホー。彼女は、リーダー・ウォンと共に、指名手配中の凶悪犯・チャンに立ち向かう。
<感想>
これは思わぬ拾いものでしたww

ハイウェイでの銃撃戦はあるものの、全体的には地味な作り。
それでも追う‘監視班’と追われる‘強盗団’との頭脳戦はかなり見物。
作中に全くダレ場が無いというのも素晴らしく、派手さが無いにしても、ストーリーにぐいぐい引き込ませていく緊張感たるものを強く抱かせる所が見事。

90分間、息詰まる追跡劇を展開していくのだが、一つの事件の顛末を実にゆっくりと丁寧に描き出す事で、心にゆとりを与えない面白さを十二分に味合わせてくれる。

大人数の‘監視班’が一つのグループを徹底的にマークし、いかに相手にばれずに尾行し証拠を突き止めるか

‘監視班’にしろ‘強盗団’にしろ色んな人物が矢継ぎ早に次々とアクションを起こす事で、展開が目まぐるしく変わり、先の見通しが全く掴めない。

常に映画が動いている

画面に釘付けになるのは当然の事だろう。

これが初監督となるヤウ・ナイホイはジョニー・トー監督作にて幾多の脚本を手掛けてきた手腕。
脚本家としては人物の行動だけで物語を盛り上げるアイデア作りの上手さに定評があるのだが、それはジョニー・トー作品を観ればおのずと確認出来る。。
そして今回、見せる上手さを演出力という形でいかんなく発揮し、鑑賞者に有意義な時間を提供してくれたのだがら、改めて才能の豊かさに脱帽せざるを得ない。

一見拍子抜けなチャンの最期だが、人間何が原因で死ぬかは分からないというユーモアが観て取れて、これはこれでアリだと思う。

仲間内で揉め事が起こり、殴り合いになった時、隣のビルで服を着替える女性の姿が全員の目に映り、一転して元の和んだ雰囲気に戻るシーンと、

常に何かを口に食べ物を運んでいるラム・シューがユニーク。

評価:★★★☆
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レンタル開始日:2010-06-02
メーカー:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント

関連作:
『監視者たち(2013)』(リメイク)
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KG カラテガール

2011年06月14日 00時08分41秒 | 邦画アクション
10年/日本/91分/格闘技アクション/劇場公開
監督:木村好克
出演:武田梨奈、飛松陽菜、中達也、リチャード・ウィリアム・ヘセルトン、堀部圭亮

<ストーリー>
世界最強と言われた空手家・紅宗次郎の家系に生まれた紅彩夏。謎の集団によって妹を殺人マシンに仕立て上げられた彼女は、伝説の紅空手の封印を解き、ひとり地下組織に乗り込む。
<感想>
日本中の監督さ~ん、どうですか~、素人なのにガチなアクションが出来る娘がいますよ~

そんな武田梨奈プロモーションビデオみたいな『ハイキック・ガール!』でも思った事だし、実際書いているので重複してしまうのだが、本作もまた彼女の使い方が丁寧過ぎる、優し過ぎる。

デヴュー作でそこまでアクションが出来るというのは保証出来たのだから、もっと手荒く扱うべき。
そうでもしないと彼女の本当の魅力なるものが引き出せないと思うんだよ。

体育館でのバトルもそうだし、秘密結社のアジトでのバトルもそうだけれど、稽古の延長みたいなアクションシーンなので、動きの凄さは伝わるが痛さや打撃の重さが全く伝わってこない。

「鍛え上げた強者を世界中に人間兵器として送り出している闇組織」と謳っている割には、余りにも対武田梨奈となると瞬殺される程の激弱者ばかりで、白熱さどころか戦いの攻防なるものさえ微塵と感じさせないのだから、演出下手にも呆れる想い。

とりあえずボス戦として屈強な空手家外人キースなる者を登場させ、場を盛り上げようとする試みは感じ取れるのだが、2、3発重たそうなキックを与えた位で、後はなされるがまま。
バトルに工夫が無さ過ぎる。
折角高度な格闘スキルを持ち合わせているのだから、もっと障害物を使うとか、多彩な道具を併用するとかしても良いのでは。

全てのバトルシーンが周りに何も無い場所(あっても壁位)な上に、リスクを伴わない平面上なので、観ていても全く燃えないし、面白味もない。

ガチはガチでも、まだタイアクションや香港アクションの方が皆体張って演技しているぞ!と言いたい。

アクション映画界のミューズ的な存在となった武田梨奈を今後生かすのも殺すのも、彼女を使う監督次第だろうが、間違いなく日本人に任せたら貴重な原石を埋もれさせちゃう事になると思う。

培われた実力をアピールする為には、是非とも主人公だろうとも妥協を許さず、大怪我こそアクションスターの第一歩と考えるタイや香港に渡って本場のアクション映画というものに出て欲しいものだ。

日本のアクション映画ばかり出ていてもぬるま湯に浸かっているだけ。
単に映画に出たいという安っぽい想いだけなら別にそれでも良いが、心からアクションスターになりたいと想う強い気持ちがあるのなら海を渡るべきですよ、武田梨奈さん!!

オフィシャル・サイト

評価:★★
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レンタル開始日:2011-06-10
メーカー:東映ビデオ
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トロン

2011年06月13日 23時02分32秒 | 洋画アドベンチャー/ファンタジー
TRON/82年/米/98分/SFアドベンチャー/劇場公開
監督:スティーヴン・リズバーガー
脚本:スティーヴン・リズバーガー

出演:ジェフ・ブリッジス、ブルース・ボックスライトナー、デヴィッド・ワーナー、シンディ・モーガン、バーナード・ヒューズ、ダン・ショア

<ストーリー>
コンピュータ内の悪と善の戦い。
<感想>
続編を先に観て、1作目を後に観るという映画好きとしてはタブーな事をやっちゃった私ですが、何か問題でも?

う~ん・・・
う~~ん・・・
うう~ん・・・・

なんか16ビットのゲーム画面を観ている様。
メガドライブなんかを思い起こさせますな。
スペースハリアーをちょっと手直ししたみたいな?
にしても、何だろう・・・。
思わず笑っちゃったんですが(笑)。

当時としては初のCG導入映画って事で斬新だったかもしれないが、今観ると流石に辛い。。。
だって、布服に蛍光シールな衣装なんやもん。
続編では凄いと思ったバイクレースも平面道でのハングオン。
立体感を表現出来る技術はまだ無かったんやろね。

今観ても凄いと思うんかなぁってちょっとワクワクしていたんだけれど、いんや~無理スわ。
実は一度小学生の時にTVでちらっと観た記憶はあるんだよね。
確か、その時は「うお!」って驚いたような。
ファミコンも買ってくれない教育家庭で育ったものだから尚更だったのかもしれない。

今じゃPS3やら3DSやらの高性能ゲーム機画面で目が肥えちゃっているから、逆に今更本作を観てしまうと変な意味で驚いて笑っちゃったんだろうな。

話自体もそんなに面白くない。
2作目と同じく途中ダレる。
となると、これも当時は話は二の次で映像を楽しむ作品だったのかも。

それにしてもバーチャル世界において妙に浮きまくっている蛍光人間が違和感有り過ぎでした。
合成が映像に追い付いていない感じですね。

それでも続編とリンクしているシーンがチラホラあってそこは面白かった。
分厚いセキュリティ扉を開ける所とか、円盤ボードを頭の上でかざす所とか。
敵の探索船(勝手に通称ビグザム)もちゃんと出てましたね。
ゲームセンターも賑わっていたんや~と感慨ぶってみたり。

時代変化の中で、映像技術がいかに発展したのかを強く感じさせてくれるには、本シリーズはもってこい。
1作目と2作目の間が28年だよ?
そういう点では観ておいても損はないと思う。

関連作:
『トロン(1982)』(第1作)
『トロン:レガシー(2010)』(第2作)

評価:★★☆
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メーカー:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
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導火線 FLASH POINT

2011年06月13日 02時07分15秒 | 亜細亜アクション
FLASH POINT/07年/香港/87分/アクション/劇場公開
監督:ウィルソン・イップ
アクション監督:ドニー・イェン
製作:ドニー・イェン

出演:ドニー・イェン、コリン・チョウ、ルイス・クー、ファン・ビンビン

<ストーリー>
毎回犯人に瀕死の重傷を負わせ問題児扱いされていたマー刑事はベトナム人犯罪組織を追っていた。卑劣な手段で仲間の釈放を要求する彼らにマーの怒りが頂点に達し…。

<感想>
壮絶なパンチングファイトで観客を魅了した『イップ・マン 葉問』のウィルソン・イップ監督とドニー・イェンのコンビが07年に放った総合格闘技炸裂アクション。

中盤までこそ潜入捜査をしていたルイス・クーが主役を張ってはいたが、彼がベトナム3兄弟によって重傷を負わされてからは、ドニー・イェンに主役をバトンタッチ。

市場での目の前で女警官が殺され、罪の無い少女が放り投げられを見せつけられたドニーによる、非情な悪党に怒りの鉄槌を下す様には鳥肌が立ち、終盤での3兄弟アジトにおいての相棒が撃たれた事に怒り震えるドニーが怒涛の猛反撃に出る様には、観ている私がスーパーヒートしてしまう程のカッコ良さ爆発。

今作のドニーはカンフーは当然ながら、レスリングからムエタイまで様々なアクションを取り入れた総合格闘技で敵に立ち向かい、容赦なく相手をぶちのめすと腕十字固めで止めを刺すスタイル。
その決め技に持って行くまでの流れがもう凄いのなんのって。

パンチラッシュを食らわし、ムエタイ流膝蹴りで弱体させ、バックドロップで脳震盪を引き起こすと倒れた所で得意の腕十字!!

これじゃあ流石の相手でも顔面蒼白。

まだか!これでも足りないか!!

怒りで我を忘れているドニーは止めの止めで首固めに入り、ギブアップを言わさずK・O!

一度俺の導火線に火が付いたら爆発するまでもう誰も止められねぇぜ

みたく手の付けられ様の無いキレっぷりは泣く子も黙る勢いで猛烈に痺れさせてくれる。

EDロールや特典映像にもあったけれど、もうなんちゅうか特訓に特訓を重ねて全てのアクションをガチで1人でやってのけているんだから、やっぱこの人すげぇわ。

鼻血を手で拭い不敵な笑みを浮かべ、革ジャンを脱ぎ捨て、軽快なステップを踏んだ後、間を置かず突進していく一連の流れには本当にゾクゾクさせられちゃったよ。

評価:★★★☆
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レンタル開始日:2011-06-03
メーカー:アクセスエー
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