1975年の暮れ。当時小学2年生だった僕は、この男のせいで数年間海に行けませんでした。
https://tohotowa.co.jp/spielberg-imax/
当時細横丁の公済病院の向かいにあった仙台東北劇場(そのあと火事で焼けちゃったけど)で、初めて自分の意志で観に連れて行ってもらった洋画が、この男ことステーブン・スピルバーグ監督の『ジョーズ』でした。
とにかく怖くて怖くて、自分の住んでいる地域の海にも絶対人食いザメがいると疑わなかった純真(今でも)無垢(これは今は疑問)な少年にはインパクトが強すぎました。多分夜もサメの夢を観ていたはず。
息子たちにもその恐怖を味あわせたくて(今の時代ではこの程度は怖くないらしい)久しぶりに劇場で観た『ジョーズ』は、そりゃもう映画的ワクワクの連続でした。フィルムの質感は残しつつも映像はキレイだし、音の立体感も素晴らしいし、さすがIMAX。その分鑑賞料金は高いけど。¥1,500にIMAX代¥600.う~ん。
映画鑑賞料金の高騰は今に始まったことではないし、話を彼の作品に戻しましょう。『ジョーズ』に限らず、スピルバーグ監督のサスペンス・スリラー作品は、ムダを一切省いた引き算で成り立っていますよね。この辺りはヒッチコック監督の作風に通じるものがあります。
小出しにジワジワと迫りつつ、見せるときは思い切って見せる。このメリハリがあるから『激突!』や『ジョーズ』のシビれるような緊張感が最後まで途切れないんですね。
最近のスピルバーグ映画はイマイチ僕の趣向と合わないので(あくまで個人の感想です。ファンの方すみません!)『レディープレーヤー・ワン』を最後に観ていません。食わず嫌いをやめてちょっと観てみなきゃいけませんね。
その七年後の1982年。東京から遅れる(昔は地方でのロードショウがが遅れることはザラでした)こと一週間、忘れもしない12月11日(土)、待ちに待った『E.T』が公開されました。前の晩から並んであさイチ上映を観に行っているので、多分学校は自主的にお休みだったんでしょうね。
前評判以上に素晴らしい映画で、僕の中のランキングでは『ダイ・ハード』に抜かれるまでずっとナンバーワンをキープしていた、大好きな作品です。
劇中にでてくる宅配ピザが羨ましくて(しかも子どものクセに堂々とお母さんの前でみんなタバコ吸ってるし)、大袋に入ったマーブルチョコレート(当時は明治の筒入りマーブルチョコレートしかなかった)も羨ましくて、みんなが乗っているMTBがカッコ良くて欲しかったけど高くて買ってもらえず、初めて見たハロウィーンの仮装行列にビックリして、泣いて笑ってラストは涙でスクリーンが見えませんでした。(何だこの感想は)
左:初公開時の前売りオマケの缶バッジ 右:2002年のリバイバル上映時の前売りオマケの缶バッジ
そしてこのお祭りのフィナーレを飾るのが...
もしもコスタリカの沖合の島に行ったら、ホントに恐竜に会えるんじゃないかと錯覚するほどリアルな恐竜が画面狭しと闊歩(疾走)する『ジュラシック・パーク』。『大脱走』のビッグXことリチャード・アッテンボローさんに久しぶりに対面できたのも嬉しかった作品です。
ところで皆さん、狭い島の中でT-レックスに追われるのと、大海原で人食いザメに追われ続けるのとどっちが怖いと思います?
そのT-レックスに追われる少年ティモシーを演じたのがジョゼフ・マゼロ。そう、あの『ボヘミアン』でのジョン・ディーコンです。『ボヘミアン』を観たとき、あのT-レックスに追われて泣き叫んでいた少年がクイーンのメンバーになるなんて...って妙に感心しちゃいました。なんとも感慨深いですね。
記念すべき第一作はその後のシリーズとは違い、主役であるメインの恐竜(ここではT-レックス)を足跡や音、有名なコップの水の揺らぎで全体像をすぐには見せずにジラしながら魅せる演出。今回はIMAXでしかも3D。楽しみでしかありません。
『スティーヴン・スピルバーグ IMAX映画祭』予告編<2025年1月10日(金)『ジョーズ』1月24日(金)『E.T.』1月31日(金)『ジュラシック・パーク 3D』全国のIMAXシアターにて公開>
できれば『E.T』は初期バージョンが観たいけどムリだろうなぁ。
そしてIMAX映画祭の第二弾があるんなら
『レイダース 失われた聖櫃』か『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』
『未知との遭遇』
『1941』
がまた映画館で観たいです。特に『1941』は不当に評価が低いと思いませんか?ハチャメチャな映画だけど、映画ならではの面白さは詰まっていると思うんですけど。