「今日ハ山ニ入ルナ」
田中康弘さんの”現代の遠野物語”と呼ばれる『山怪』。先日待望の第参巻が発売になりました。
いやぁ~とにかく面白い!日本各地の山々(しかもメジャー系だけでないのがミソ)の人々から集めた、科学では絶対に証明されない摩訶不思議なお話の数々。まずこの取材力に脱帽です。
言ってしまえばどれも他愛のない、最後に「?」マークの付く話ばかりなんですが、逆にその素っ気なさがリアリティを醸し出しています。
超常現象や心霊、そして狐が人をバカするなんてことをハナっから信じていないような、現実主義の夢のない方は読んでもつまらない(その前に手にすらしない)でしょうけど、そういうものを愛してやまない僕みたいなヤツには最高の本です。
嫁さんのおじさん(もちろん山沿いの田舎在住だった)も昔、お酒を飲んで帰宅した際に、家と反対方向の山の奥へ続くボワァ~とした(まるで誘ってるような)灯りが見えてフラフラ歩いて行ったことがあると聞きました。
酔っぱらってただけでしょ
って言われちゃったら元も子もないけど、そのまま歩き続けたらどこまで行ったのか?その灯りは一体何だったのか?僕からすればワクワクする貴重な体験談でした。もっと詳しく聞いておけばよかった。
自分も若い頃、良く近郊の山を夜な夜なクルマで徘徊していました。何度も不思議な体験もしたし、何度も不思議なものを目にしました。でも一番焦ったのは、何度も何度も同じ道をぐるぐる走り回ってしまったときです。
その日もいつものように自宅からクルマで一時間程、仙台近郊の通いなれた山道(と言っても里まですぐのところ)を何も考えずにのんびり走っていました。信号機も停止線もない、時間帯によっては一切対向車とスレ違わない山道です。
「何かおかしい...」ふと気づくとさっきと同じ道を走っていました。普段なら身体が勝手にA地点からB地点を経由してC地点に到着するはずなのに、どこでどう間違えたのか(と言うより間違いようのない一本道なはずだったのに)AとBの間をぐるぐる回っていました。何度も何度も。
当然ナビも携帯もない時代。山の中だから公衆電話もありません。辺りは申し訳程度に細々と点いた街灯(暗いヤツ)が何百メートルおきに点在している他は、星が空いっぱいに煌めいているだけです。確か秋の終わり頃だったから、虫すら鳴いていません。エンジンを切れば聞こえるのは風の音と遠くの動物(か鳥)の鳴き声だけ。
これは相当焦ったし、このまま帰れなくなるんじゃないか?と心細くなりました。それなのに「これがウワサに聞く狐(または狸)の仕業か」なんて呑気に構えてる自分もいました。
そんな状況だから神経が張りつめて緊張していたんでしょうね、周りの藪の至る所からジッと見られているような視線と気配を感じました。でも不思議と怖くないんです。そのうち朝になるだろうし、何とかなるだろうという根拠のない自信があったのです。
結果はもちろん無事に帰してもらえました。後に残ったのは「何だったんだろう?」という疑問のみ。そのぐるぐる回っている最中に何かを見たとかそういうことは一切ありません。このことを地元の爺ちゃんなんかに話したら「あー狐に騙さったんだべ」の一言で片づけられたでしょう。なかなか貴重な体験でした。
だからこのような原因や結論のない摩訶不思議な話をいっぱい詰め込んだこの作品、僕にとってはまるでバイブルのようなステキな本でした。早く第四巻が読みたいです。
以前、同じ山で二度同じ人(人間ではなかったけど)を乗せて(勝手に乗り込まれた)しまったお話はまたの機会に。
では明日カラノ裏通りです。※明日予定されていた長野出張は来月に延期となりました。
【裏通り11/16~11/22】
11月16日(土)・・・11:00~未定 ※タイヤ交換終わり次第ひっそりと営業。
17日(日)・・・定休日
18日(月)・・・10:30~未定
19日(火)・・・外来受診日のため15:00ころまで不在。
20日(水)・・・10:00~16:30 ※役員会
21日(木)・・・10:00~未定
22日(金)・・・10:00~17:00 ※PTAの会合
本日長年お世話になった方がお亡くなりになったので、通夜・葬儀の日程によって大幅に変更があるかもしれません。ご了承ください。
田中康弘さんの”現代の遠野物語”と呼ばれる『山怪』。先日待望の第参巻が発売になりました。
いやぁ~とにかく面白い!日本各地の山々(しかもメジャー系だけでないのがミソ)の人々から集めた、科学では絶対に証明されない摩訶不思議なお話の数々。まずこの取材力に脱帽です。
言ってしまえばどれも他愛のない、最後に「?」マークの付く話ばかりなんですが、逆にその素っ気なさがリアリティを醸し出しています。
超常現象や心霊、そして狐が人をバカするなんてことをハナっから信じていないような、現実主義の夢のない方は読んでもつまらない(その前に手にすらしない)でしょうけど、そういうものを愛してやまない僕みたいなヤツには最高の本です。
嫁さんのおじさん(もちろん山沿いの田舎在住だった)も昔、お酒を飲んで帰宅した際に、家と反対方向の山の奥へ続くボワァ~とした(まるで誘ってるような)灯りが見えてフラフラ歩いて行ったことがあると聞きました。
酔っぱらってただけでしょ
って言われちゃったら元も子もないけど、そのまま歩き続けたらどこまで行ったのか?その灯りは一体何だったのか?僕からすればワクワクする貴重な体験談でした。もっと詳しく聞いておけばよかった。
自分も若い頃、良く近郊の山を夜な夜なクルマで徘徊していました。何度も不思議な体験もしたし、何度も不思議なものを目にしました。でも一番焦ったのは、何度も何度も同じ道をぐるぐる走り回ってしまったときです。
その日もいつものように自宅からクルマで一時間程、仙台近郊の通いなれた山道(と言っても里まですぐのところ)を何も考えずにのんびり走っていました。信号機も停止線もない、時間帯によっては一切対向車とスレ違わない山道です。
「何かおかしい...」ふと気づくとさっきと同じ道を走っていました。普段なら身体が勝手にA地点からB地点を経由してC地点に到着するはずなのに、どこでどう間違えたのか(と言うより間違いようのない一本道なはずだったのに)AとBの間をぐるぐる回っていました。何度も何度も。
当然ナビも携帯もない時代。山の中だから公衆電話もありません。辺りは申し訳程度に細々と点いた街灯(暗いヤツ)が何百メートルおきに点在している他は、星が空いっぱいに煌めいているだけです。確か秋の終わり頃だったから、虫すら鳴いていません。エンジンを切れば聞こえるのは風の音と遠くの動物(か鳥)の鳴き声だけ。
これは相当焦ったし、このまま帰れなくなるんじゃないか?と心細くなりました。それなのに「これがウワサに聞く狐(または狸)の仕業か」なんて呑気に構えてる自分もいました。
そんな状況だから神経が張りつめて緊張していたんでしょうね、周りの藪の至る所からジッと見られているような視線と気配を感じました。でも不思議と怖くないんです。そのうち朝になるだろうし、何とかなるだろうという根拠のない自信があったのです。
結果はもちろん無事に帰してもらえました。後に残ったのは「何だったんだろう?」という疑問のみ。そのぐるぐる回っている最中に何かを見たとかそういうことは一切ありません。このことを地元の爺ちゃんなんかに話したら「あー狐に騙さったんだべ」の一言で片づけられたでしょう。なかなか貴重な体験でした。
だからこのような原因や結論のない摩訶不思議な話をいっぱい詰め込んだこの作品、僕にとってはまるでバイブルのようなステキな本でした。早く第四巻が読みたいです。
以前、同じ山で二度同じ人(人間ではなかったけど)を乗せて(勝手に乗り込まれた)しまったお話はまたの機会に。
では明日カラノ裏通りです。※明日予定されていた長野出張は来月に延期となりました。
【裏通り11/16~11/22】
11月16日(土)・・・11:00~未定 ※タイヤ交換終わり次第ひっそりと営業。
17日(日)・・・定休日
18日(月)・・・10:30~未定
19日(火)・・・外来受診日のため15:00ころまで不在。
20日(水)・・・10:00~16:30 ※役員会
21日(木)・・・10:00~未定
22日(金)・・・10:00~17:00 ※PTAの会合
本日長年お世話になった方がお亡くなりになったので、通夜・葬儀の日程によって大幅に変更があるかもしれません。ご了承ください。