表通りの裏通り

~珈琲とロックと道楽の日々~
ブルース・スプリングスティーンとスティーブ・マックィーンと渥美清さんが人生の師匠です。

6弦が紡ぐ音楽の祭典

2025-02-07 11:00:29 | Blues

一つの作品を長く上映して育てようという気が全くない(お客さん入らないから仕方がないんだけど)仙台圏のシネコン。

この待ちに待った作品もたった一週間で打ち切られてしまいました。しかも夜の上映は一回のみ。連日11時台という、観て欲しい対象者が全く分からない時間帯で「とりあえず空いてる時間にかけてやっから観にくれば」感がいっぱい。

さらに公式サイトで”今回のクロスロード・ギター・フェスティバル2023の上映を記念して、クロスロード・フェスティバルのロゴをあしらったプレミアムなグッズとポスターを劇場で販売いたします。”と、謳っているのに売らないし。

同じ映画を複数のスクリーンで流すのも結構だけど、一定数は存在する好きモノにも人権を!

【予告編映像】エリック・クラプトン “クロスロード・ギター・フェスティヴァル2023”

とは言え、やはり昨日の最終上映も寂しい限りのお客さんの入りでした。

でも、エリック爺さん前回の来日公演後の秋に、4年ぶりに二日間にわたって開催されたクロスロード・ギター・フェスティバルの模様を二時間に凝縮したこの作品は見どころ十分でした。

オープニングのMC、ビル”ゴーストバスターズ”マーレイさんのさすが貫禄の観客煽りから、爺さんを呼び込んでの小芝居。そこから延々と現代を代表する様々なジャンルのギタリストたちの6弦が紡ぐ音楽の祭典が続きます。

とは言え、音楽の守備範囲が晩年の金本並みに狭い僕は、正直半分以上「初めまして」な方々ばかりでした。「お名前だけは存じ上げておりますが...」とか「名前と顔が初めて一致した」方々などの登場は新鮮だし、何よりクロスロードに呼ばれるだけのテクニシャン揃いでお腹一杯になりました。食わず嫌いはいけませんね。何人かのアーティストの超絶プレイには涙が流れてきましたし。メモしながら観るのを忘れてしまったから名前が分からず悔しいです。こういう作品こそ、パンフレットの販売をして欲しいですね。

 

シェリル・クロウとジョン・メイヤーの共演、 久しぶりに拝見したら相当お歳を召していた(けど元気そうな)タジ・マハールさん、スティーヴン・スティルスさんとエリック爺さんの共演には胸が熱くなったし、そこにジェイコブのザ・ウォールフラワーズが加わったステージは圧巻でした。ウォールフラワーズ、デビュー当時は何枚かアルバム聴いていましたねぇ。

でも僕が一番ワクワクしたのはやっぱりラストの3曲。

サンタナさんの熱すぎるステージ、そしてロビー・ロバートスンさんに捧げた「イット・メイクス・ノー・ディファレンス」。

さらにこのクロスロードはこのためにあったと言い切って良いでしょう。スティービー御大の登場で一気に会場の雰囲気が変わり、異様な盛り上がりの中スタートした「クロスロード」。トリハダものでした。

弾いているんだか歌っているんだか分からない御大を、傍でずっとニコニコしながら見つめるネーザンとクリスさん。なんて温かいエンディングなんでしょう。

この「クロスロード」が観れて僕は幸せな気分で劇場を後にしましたとさ。

 



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