伸びすぎた葉っぱ🌿を切った。
でも主役は葉っぱではなくて、
小さな一輪挿し。
旅の思い出の器だ。
実はその時、こちらも手に入れた。
底が窄まっているところと、口元の釉が気に入った。
偶然だが、一輪挿しもコーヒーカップも、同じ作家のものだった。
夫にも、同じ作家のものを。
大きさは同じくらいだが、こちらの方が少しフォルムが丸い。
土ものは扱いが難しくて、これまで中々手が出せなかった。
備前は古代から鉄の産地で、備前焼の土も鉄分が多いため、とても硬く焼き上がるのだそうだ。
店主から面白い話を聞いた。
昔、鉄砲の弾を作る時のこと。
他の焼き物ではすぐ欠けてしまうが、備前焼の摺鉢だけは弾の材料を調合する時に負けなかったのだそうだ。
それほど硬いから大丈夫だと、多分同年代の店主は言った。
飲む時に口に当てると、器の薄さと、硬さと、何とも言えない土の感触が面白い。
このカップは少し小さいかと思ったが、飲んでみたら利点があった。
もう少し飲みたいな、という時にお代わりが楽しめるのだ。
この器を見るたびに、夏の日の吉備路を思い出す。