昨日のお出かけは、お友達のカナちゃんの出演する長唄杵屋喜多六派の家元継承記念公演が目的だった。
会場は以前、名古屋市民会館中ホールという名前で、学生時代から何度も何度も出演したり、聞きに行ったりしていた場所。
隣の大ホールと合わせて、リハーサル室や楽屋の様子までよく覚えている。
守衛さんの横を通って、地下への階段を降りながら「本番がんばろう」なんて思っていた場所だ。
その日の緞帳は、邦楽に相応しい雅なもの。
名古屋城、TV塔、そして当時のオーナーの名古屋市役所、遠くには富士山まで、松竹梅の向こうに描かれていた。
そして、クラシックの演奏会ではお目にかかることのない風景。
花道がずどーーんと伸びていた‼️
この会場に花道があったなんて、長年行っていたのに全然知らなかった。
家元継承公演の第一部は、長唄、三味線に加え、箏やお囃子が加わる伝統的ながら華やかな演奏が続く。
演奏しているのはみな、宗家の愛弟子であるのに加え、自らも「先生」と呼ばれるような実力者ばかり。
それはそれは、音色の良い、迫力のある演奏で、門外漢の自分でもつい聞き入ってしまった。
また、第二部はそれを引き継ぐ、六代目お家元を中心とした演目で、フラメンコ、日本舞踊、活動写真弁士なども加わり、視覚的にも工夫されたものだった。
後ろ姿が六代目で、花道からせり上がって薩摩琵琶を弾いていた場面だ。
ステージでは、それに合わせて静かで美しいパフォーマンスが繰り広げられていた。
六代目のこういう公演を初めて見たのだが、邦楽の裾野を広げようという思いがよく分かった。
飽きずに見られるだけでなく、元々の演奏が本当に素晴らしい。
華やかなステージを見て思ったのは、彼女が一番大事にしているのは長唄と三味線そのものということ。
熱意がよく伝わって、今後もまた見てみたい、聞いてみたいと思った。
カナちゃん、誘ってくれてありがとうね‼️
とても楽しいひとときだった。
邦楽って、こんなに素晴らしいもの。
みんなもっと聞けばいいのに。
聞かないともったいないですよ😊
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