GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

シン・ゴジラ-3 映画の楽しみ方

2016-09-23 03:34:21 | MUSIC/TV/MOVIE
世の中にはお節介な人が多いね。
わざわざ人のブログのコメント欄に、悪口入れたり文句を入れたり助言してくれたり。
中でも、ネットに氾濫してる情報を平気で人のブログにコメントする人ってどうなのかしら。
「俺はこんなにも知ってるぜ!」って自慢したいのだろうか。それとも情報を共有したいのだろうか?
それなら自分のブログやSNSで書きゃいいのにね。

今回シンゴジラのことを書いたが、わざわざご丁寧にいろいろなことを教えてくれる。
でもさどれも、マニアックなのね。好き勝手書いてるんだからほっておいて。

今回のシン・ゴジラは観る前にあえてネットの情報などを一切入れず観た。そして一切ネット情報などは調べずに書いた。
劇場でパンフレットさえ買っていない。
帰りに買おうかな?って思ったが、あえて買わなかった。
だから今回一度観た記憶だけを頼りに書いたから、役名や台詞など細かいところは間違ってるかもしれない。

マニアックな情報はあえて書かないようにした。自分がすでに知ってる庵野情報も抑えて書いた。
エヴァは見ていないとか、もうすぐ新作ができることは知ってるとかくらい。
島本和彦のアオイホノオで、彼(庵野)が大学時代に撮ったフィルムの話が出てくるが、それは全て観た。

安野モヨコさんの監督不行き届でも描いてた庵野ウルトラマンも観た。

俺の周りはマニアックな人が多い。どこでどうやって入手したんだろうか未だ不明なのだが。

だから、庵野監督が岡本喜八監督に影響を受けたとか、このシーンに写真が使われてたとか、このシーンはこんな映画を参考にしたのではとか、この作品のオマージュをこのシーンに込めてるとか、昔の伊福部昭の音楽がそのまま使われてるとか、画面色も彩度を控えてあえて昭和映画のような雰囲気を出してるとか、それは知ってる人が自分で楽しめばいいことだ。
閣僚会議のシーンは日本の一番長い日を参考に作ったとか、長谷川博巳と石原さとみが最後に語り合うシーンは太陽を盗んだ男で使われた場所だとか、そんな細かいマニアックなことは普通の人はどうでもいいのよ。
多分こんな事はすでにwikiにも載ってるだろう。
そしてその情報は同じくマニアックなファンやネット住民によって拡散され、さらにググられ、もはや誰でも知れる情報だろう。
それを人のブログのコメントに書く人ってどうなのかしら?

事前にそれら情報を念入りに調べてから観た方が好きな人もいるだろう。知ってることを教えたい人もいるだろう。
それがダメだとは言わない。人によってそれぞれ楽しみ方があるからね。
情報誌を見てからイベントに行く人や、ぐるなびとか食べログの評価を見てから飲食店に行く人とかと一緒で、事前情報が無いと不安な人もいれば、先に情報を収集してより充実したライフをおくりたい人もいる。
旅行でもそうだろう、ブラブラと気の向くままに行く人もいれば、電車の乗り継ぎから宿、現地観光情報や店まで事前情報を収集して行く人もいるだろう。
自分一人で行くときは綿密だが、誰かと行くときはお任せって人もいるだろう。

映画や本も一緒。事前情報を全く入れず読んだり観て、「あれ?これってもしかして」ってニヤっとしたり、「俺はこの監督の意図や仕掛けに気付いたぜ!」って自己満足してみたり、「気づいた俺ってすごい!」って誇ってみたりするのもいい。
わかる人だけがわかるってのは気持ちがいい。
マニアックに「ちょっと待て!これってどうやって撮ったんだ?」って目線で観るもよし、「さすがなんとかってカメラマンだ、構図が独特だ」とか、「さすがいつものなんとかってチームの作品だ」ってマニア目線で観るもよしだ。「うわぁ、やられたぁ〜」とか「この手があったか」とか打ちのめされるのもいいだろう。
逆に事前情報を収集して「はは〜このシーンが例のあれだな」とか「事前に知らないと見逃してたよ」とか「あれ?あのシーンはまだなのか?」とか観る人がいてもいいと思うよ。

でも俺は、TVとかの「CMのあといよいよなんとかが」とか後半のハイライトシーンがスポンサーCMのバックに流れたりするのでさえちょっと嫌。
なんで「このあとこんなのがあるんだよ」って。なんで事前に教えられなきゃいけないんだ?誕生日会の食事の後に「この後ケーキもあるよ」って言われるのとはちょっと違うぞ。チャンネル変えられるのが怖いからか?確かにリモコンになってからザッピングは楽になったからなぁ。それならCMは少なくするとかまとめるとか(「題名のない音楽会」は最初と最後しかCMが流れ無い)、昔みたいにお色気シーンで繋ぐとかすりゃいいやん。相変わらずテロップで「CMのあとはいよいよなんとかかんとか」ってやってるなぁ。ってうんざりしてしまう。

今回の庵野秀明監督のシンゴジラは、メディアでの事前告知がかなり少なかったんじゃないか。
見所はどこだ、ストーリーはこうだ、この辺りが苦労したところだ、そんなくだらない事前情報、いわゆる番宣がメディアでは流れなかった。
流れてくるのは「何々らしい」「なんとかという噂」「何々って言われてるが本当か?」って未確認情報みたいなものばかり。
いわゆるネタバレが少なかったような気がする。これも庵野サイドや東宝の作戦かな。だからこそ観ようと思ったんだけどね。
公開されてから小出しに、ゴジラの歩き方は野村萬斎の動きだとか、小池百合子や枝野さんも協力してたとか情報が出てきた。

だから、その程度の情報で観た。あえてネットで検索してとかはせず、事前情報はなるべく知らないままにして観た。
二回書くが、俺は一度しか観てない映画の感想をそのまま書いた。
だから、マニアックな情報はほとんど書いてないと思う。ネットで調べて補足とかもしていない。

一度しか観てないから、細かな部分は見落としてるところもあるだろう。
たいていの映画やドラマは、一度真剣に見たら大体覚えてるんだが、さすがに今回のスピーディな展開で次々と繰り出されるセリフや、テロップで出される役職名や対策本部名などは覚えきれない。
市川実日子さん演じるクールで冷静に分析する尾頭ヒロミ。役職名は環境省自然環境局野生生物課長補佐。これは今ネットで調べた。こんなのさすがに覚えられっこない。

閣僚会議のセリフも早すぎて覚えきれない。聞き取るのが精一杯。実際これくらいのスピードで会話してるんだそうだ。
劇中で長谷川博巳演じる内閣官房副長官がエレベーターの中で言う
「大臣、先の戦争では旧日本軍の希望的観測、机上の空論、こうあってほしいという発想などにしがみついたために、国民に300万人以上の犠牲者が出ています。根拠のない楽観は禁物です。」というセリフとか、
役に立たない有識者に見切りをつけ独自で集めた対策チームの面々に、津田寛治演じる厚労省医政局研究開発振興課長が
「ま、便宜上私が仕切るが、そもそも出世に無縁な霞ヶ関のはぐれ者、一匹狼、変わり者、オタク、問題児、鼻つまみ者、厄介者、学会の異端児、そういった人間の集まりだ。気にせず好きにやってくれ。」ってセリフとか、長いんだけどリズミカルで好きだが、こんなのいちいち覚えてられない。
でもネットにはちゃんと出てたりする。
すごいね。これを書いた人は瞬間記憶能力のある人かね?ボイスレコーダーでも持ち込んでたのだろうか。そりゃ違法だろ。

シン・ゴジラは
鉄道ファン、兵器マニア、特撮好き、アニメオタク、政治家、官僚、災害被災者、原発反対運動してる人、安保関連法案反対デモしてる奴、そしてゴジラファン、庵野ファン色々な人が見て楽しめたり考えさせられる映画だと思う。
俺はこう観た。俺はこのシーンが良いと思った。俺はこのセリフがグッときた。俺はこう感じた。
俺のブログだ。好きに書かしてくれ。
過去のこの作品を観ろとか、わざわざ教えてくれなくていいです。大きなお世話です。
映画の楽しみ方は人それぞれだ。


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