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バーボングラス片手のロックな毎日

妄想トレインでの秋吉久美子の老害ぶり

2021-02-08 20:59:10 | MUSIC/TV/MOVIE

妄想トレインという番組がある。

番組の正式タイトルは『友近・礼二の妄想トレイン』。鉄道好きで知られる中川家の礼二と友近が司会する鉄道番組だ。女子鉄アナの久野知美とともに、毎回ゲストを2人くらい呼んで、理想の鉄道旅を妄想で楽しむ番組だ。

 

東京近郊から北陸や東北、山陰、九州まで、時刻表を駆使し、列車を乗り継ぎ目的地まで旅する。ただしゲストを連れて一緒に旅をするのではなく、スタジオで妄想してるだけ。

乗車する列車の外観や内装・設備・サービス、走行風景、車窓など、鉄道好きにはたまらない映像盛りだくさん。列車は当然のごとく、路線の歴史や駅などの薀蓄もある。乗り換え駅でのグルメやちょっとした観光も紹介、見ごたえある風景など、鉄男や鉄子さんでなくても楽しめる「鉄道で旅行に行った気になれる」番組である。

 

ゲストのうちの一人は鉄道オタクだったりする。

石原良純や徳永ゆうき、飲み鉄の六角精児さん、俳優やタレント、歌手など、まぁ鉄道好きというのは世にいっぱいいるんだなぁと、毎回どの人も感心させられるほどの知識を持ってはる。

もう一人のゲストは、あまり鉄道には詳しくないが旅は好きとかおいしいものが好きって人が呼ばれてる。アイドルだったり俳優だったりね。だいたいゲストは男女1人ずつってパターンが多い。

 

今回のゲストは土屋礼央と秋吉久美子。

土屋礼央はアカペラグループRAG FAIRなどで活躍するミュージシャン。大の鉄道愛好家でタモリ倶楽部の鉄道企画シリーズなんかにも出たくらいだ。妄想トレインにも放送2回目にゲストで出演している。

秋吉久美子。元祖不思議アンニュイ女優だ。

若手アイドルや女優はニッコリ笑ってスマイルって70年代に、日産自動車(確かルーチェだったか)のCMでは微笑んでたおさげの子。

しかし、秋吉久美子は笑わない女だった。良く言えばクール、アンニュイ。悪く言えば何を考えてるかわからない、場を読めない、しらけさせる、ワガママ・・・。

だが、その冷めた表情や言動と裏腹に映画では平気でヌードにもなれる役者魂。『八甲田山』や『異人たちとの夏』など名演も多い。

 

その秋吉久美子を、この『妄想トレイン』で久々に見た。いや、他にも出てはるんだろうけど、俺は久々に見ただったのよ。

女でも老害の人っているんだな。

そう思わされた。

 

土屋礼央が鉄道旅の楽しみを語っている時、つい「渓谷や川が」と言ってしまったことに秋吉久美子がツッコミを入れた。それがボケに対してツッコムというよりは、呆れてる、バカにしてるような言い方だったのがすごく気になった。

ただの言葉かぶりじゃないか。「温かいお湯が欲しい」とかと一緒で、それほど気にすることじゃない。世間では、チゲ鍋とかフラダンスとか、かぶってる言葉だって氾濫してるんだからさ。

土屋礼央は多分、車窓から見える谷間の岩がゴロゴロある渓流いいよね、陸橋を越えながら眺める雄大な河川の景色もたまらないよねって感じで言いたかっただけなのにさ。

それを呆れたように、無知かのように、蔑むかのように。お前は言語教師か!って突っ込みたくなったよ。

 

そりゃ女優だから台詞一つの意味、言葉とかも大事にしてるんだろう。それはわかる。

だが、たかがと言っては悪いがバラエティ番組だ。NHKとかの教育番組でもないし、ましてや土屋礼央はミュージシャンだ。作詞で突っ込まれるならまだわかるが、妄想鉄道旅のバラエティで?って感じ。

 

そのあとの秋吉久美子はもっとダメだ。

やる気がないのか、あまり興味がないのか、それともこれが世間が求めてる秋吉久美子像ですよねと勘違いしてるのか、終始ダルそう。

今回は会津福島へお座敷展望列車(お座トロ)で鬼怒川経由で楽しむ旅なのだが、出だしの出発駅と時間を決める際から文句をつける。「品川から(新宿だったっけ?)ではダメなのか」。妄想なのにさ、朝が早いとか、もっと近場から出てないのかって。

この人はドラマや映画のロケとかに行くのでも多分こうなんだろう。マネージャーさんはかなり苦労してるだろうな。

 

礼二や友近が熱く、「この列車はここがすごいよね」とか「ここまで来たらここにも寄りましょう」なんて言ってるのに全然反応せず。いったい何しにこの番組に出てきたんだ。

ここへは何駅から歩いて何分、タクシーで数分ってのに即答で「じゃぁタクシーで」を始め、乗り鉄も撮り鉄も食べ鉄もがっかりのコメント満載だ。

唯一まともに喋ったのは会津名物の1本のねぎを使って蕎麦を食うところだけ。もちろん全然美味しそうではなかったけど。

 

番宣か何かのタイアップとかでねじ込んだのかわからないが、プロデューサーもなぜこの人をゲストに呼んだんだ?って感じ。事務所のゴリ押しか?何かの忖度か?

 

こういった番組の醍醐味は、普段は縁のない路線や列車の旅で「あぁ行ってみたいなぁ」とか「乗ってみたいなぁ」「それ食べてみたいなぁ」なんて見てる側が妄想できることだ。

だから視聴者が楽しめるようにゲストを含め語らなくてはいけない。それができなければ番組として成り立たないのだから。

しかし、秋吉久美子は絶望的にダメだ。行きたいと思うどころか会津福島には行くなよ、行っても大して面白くないぞとでも言いたいのかって穿ってしまうほどだ。

彼女は何か福島に恨みでもあるのか。

俺の両親は山口県生まれで、ことあるごとに会津は敵だなどと口にする時代錯誤な親だったが、秋吉久美子もそうなのか。蛤門で薩摩・会津に手痛い打撃を受けたのを未だにひきづってるのか?新撰組も嫌いか?

 

秋吉久美子以降、大原麗子、藤谷美和子、戸川純、小林麻美、石原真理子、広末涼子・・・アンニュイとかプッツン女優とか不思議ちゃんとか色々呼ばれる人が出てきたが、このSNS全盛の今、ちょっとした失言で一気に叩かれる。

俺は俳優のように演技を生業にしてるような人は、普段の私生活がだらしなかろうが変であろうが構わないと思ってる。いろんな役を演じ分けなきゃいけないんだからね。普段は抜け殻のようでもいいのよ。

普段SNSで「私はこんな生活してまーす」なんてやってる人は自殺行為だと思ってる。そんな私生活リア充が猟奇的な役を演じったってギャップしかないもの。普段は朝サプリメントとヨガしてるんだろ?って。

 

それなら普段の言動はなんか変、って言われるくらいでいいのかもしれないが、最近世間は冷たい。女優だからとかミュージシャンだからとか贔屓目に見てくれない。なんてったって芸人に対してもモラルや常識を求めるくらいだからな。

広末涼子が記者会見中突然泣き出したりしたくらいから、業界はこのぷっつん女優とかをどう扱っていいかわからないようになってきた。世間も面倒臭いなぁと持て余し始めた。

だから沢尻えりかが「別に」と言った途端に誹謗中傷責める責める。あれが高倉健や桃井かおり、樹木希林とかだったら多分誰も何も言わなかっただろうに。吉永小百合さんみたいにいつも模範解答みたいなこと求めてるのかな。

 

そう思うんなら、秋吉久美子がバラエティ番組でそぐわない発言や行動をしてても許してやれよ、って言われそうだが、誤解しないでほしい。俺は別に「許せん」とか「謝罪しろ」なんて思ってないよ。

ただ、あぁこういったアンニュイさを代表するような女優さんは、バラエティには全く向かないなぁ。

アンニュイや気だるさが売りでも、今は求められてないんだなと。時代に取り残されてしまったんだなと。もはやただの老害みたいになってしまうんだなぁと。

 

片桐はいり、江口のりこ、安藤サクラ・・・個性派女優と呼ばれる女優さんは現在も多数おられるけど、そのうち淘汰されていくのかなぁ。

女優は演技だけしてりゃいいんだなんて暴言を吐く気はさらさらないが、バラエティ番組などに無理に出る必要もないぞ。

少なくとも秋吉久美子。もうバラエティには出ないほうがいい。

 



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