ショーン・コネリーが死んだ。
ゼロゼロナンバーの英国諜報員として世界各国でドンパチやっても、聖杯を探しに来た息子と共に捕まっても、深海でソ連の原潜でアメリカの原潜と戦っても、禁酒法時代にマフィアの首領を検挙しようとする捜査官と共に捜査しても、刑務所島に立てこもったテロリスト集団とFBI捜査官と共に戦っても、どんな危機に陥っても絶対死なないってイメージがあるから、訃報はちょっとショック。
そりゃもういいお歳だもの。仕方ない。
ジェームス・ボンド。
世界で最も有名なイギリスのスパイ、007。スパイだから有名になったら迷惑のはずだが、ご存知の通りショーン・コネリーはその初代ジェームス・ボンド、初代007だ。
日本では石森章太郎のサイボーグ009の影響で「ゼロゼロセブン」とつい呼んでしまうが、正式には「ダブルーオーセブン」。まぁそれはどうでもいい。
007シリーズは初回から全部観てる。さすがに最初の方のは公開時に劇場で見たってわけじゃない。第1作目の『ドクター・ノォ」が1963年公開だから生まれていません。
劇場で初めて見た007は『私を愛したスパイ』。ってことはショーンコネリー版ジェームスボンドは劇場では『Never Say Never Again』以外は見たことがなく、その他は全部TVでの吹き替え版やビデオで見たってことだな。
007は音楽がいいよね。メインテーマ曲が流れてくるとワクワクしちゃう。
毎回、著名なアーティストが歌うテーマ曲も楽しみ。
ポール・マッカートニーが作った「Live and Let Die」(死ぬのは奴らだ)の007はショーン・コネリーじゃなくロジャー・ムーアなのだが、彼の007も悪くない(『私を愛したスパイ』もロジャー・ムーアだ)。
シーナ・イーストンの「For Youe Eyes Only」、Duran Duranの「A View To A Kill」(美しき獲物たち)、ティナ・ターナー「GoldenEye」、シェリル・クロウ「 Tomorrow Never Dies」、a-haの「The Living Daylights」、マドンナの「Die Another Day」・・・まさに名曲ぞろい、豪華アーティスト。
コロナ禍で公開延期になっている最新作「No Time To Die」のテーマ曲はビリー・アイリッシュだ。
007シリーズ以降のショーン・コネリーも好きだ。
『アンタッチャブル』
禁酒法時代、アメリカ・シカゴでマフィアの首領として君臨するアル・カポネを脱税の罪で検挙しようとする捜査官に協力する老警官役。
映画は捜査官エリオット・ネス役のケビン・コスナーが主役なのだが、サポート役のショーン・コネリーに完全に食われてしまってた。
まぁこの映画ではアル・カポネを演じたロバート・デ・ニーロの狂気の演技もすごい。カポネになりきるために体重は増やすわ、歯を抜くわ、その後「デニーロ・アプローチ」と演劇界で呼ばれる徹底した役作りをしてる。
そして、階段落ちといえば日本映画だと「蒲田行進曲」だが、この映画で当時まだ無名だったアンディ・ガルシアが見せた、赤ん坊が乗った乳母車を追いかける大階段でのアクションは見どころの一つだ。
マフィアの殺し屋を演じたビリー・ドラゴが着てた白スーツがカッコよすぎ。エンドロールのクレジットで衣装提供「Armarni」とあったので、早速河原町の映画館を出てすぐに当時北山にあったショップに初めて行ってみたのだが、その値段にビックリ&がっくりした記憶が蘇ってきた。
『インディジョーンズ/最後の聖戦』
ハリソン・フォード主演の人気作の第三弾。行方不明になった父親役がショーン・コネリー。聖杯と父を探しにきたハリソン・フォードと一緒に捕まった時の演技・掛け合いはサイコーだ。
実はシリーズ1作目の『レイダース/失われたアーク』は観てるのだが、2作目の『魔宮の伝説』は観た記憶が無い。それでも3の『最後の聖戦』は面白く観れたから、まだ観てない人は是非。
『レッド・オクトーバーを追え!』
まだソ連と呼ばれてた頃のロシアの原潜・レッドオクトーバーの船長。
生粋のスコットランド人のショーン・コネリーが、なんでまたロシア人役をしたのかは不明。
深海にてアメリカの原潜・ダラスと戦うシーンは息が詰まりそうになりますが(別にこっちは地上にいるのにね)めっちゃ迫力あります。
『ザ・ロック』
サンフランシスコにある有名な刑務所島・アルカトラズ。
かつては脱獄不可能ゆえ「ザ・ロック」と呼ばれ犯罪者に恐れられたアルカトラズ島も、今は閉鎖され観光名所になっている。
そのアルカトラズに観光客を人質に立てこもった元海兵隊准将のエド・ハリス率いるテロリスト。制圧に挑むFBI捜査官ニコラス・ケイジは、堅牢なこの島に入るため、このアルカトラズ島から唯一脱獄したことのあるショーン・コネリーに協力を求め、共に戦うって内容。
アルカトラズを舞台にしたアメリカ映画はいくつかあるけど、その中でも傑作のひとつです。
他にも2000年問題(コンピューターや時計が誤作動するって噂が蔓延った)をテーマにした『エントラップメント』など、ショーンコネリー出演の傑作映画は多い。
でも考えたら2000年以降、ショーンコネリーの映画って観てないや。なんかあったっけ?
もう隠居生活してたのかなぁ。
90歳でお亡くなりになられたそうだから寿命かね。
これまた新型コロナの影響で、新作の公開が延期また延期になっている、新感覚スパイムービー『キングスマン』。
その第1作目で主人公が犬に名前を「J.B.」と付ける。『ジェームス・ボンド?』と聞かれ「No(違う)」、『ジェイソン・ボーナム?』「No」、『じゃぁなんだ?』「ジャック・バウアー」って答えるシーンで爆笑してしまったよ。今どきの若者はジョンブル魂って何?って感じなんだね。
初代ジェームス・ボンド、ショーン・コネリー。
ご冥福をお祈りします。
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