GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

アレサ・フランクリン死去

2018-08-16 23:34:07 | MUSIC/TV/MOVIE
アレサ・フランクリンが亡くなられたとニュースが入ってきた。
少し前から危篤だったので大丈夫なのかなと思ってたが・・・。残念
もう二度とあの歌声は聞けないのかぁ。

レディ・ソウルと呼ばれたアレサ。
日本ではライブをしていないし(一説によると飛行機嫌いだそうだ)、あまり知名度は高くないかもしれないが、彼女はソウルの女王と呼ぶにふさわしい声とパフォーマンスをされてた。ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガーにおいて第1位も納得。彼女をリスペクトするアーティストは世界に山ほどいるだろう。

【リスペクト】や【シンク】などのヒット曲も多数あるが、カバーの女王でもある。(Respectもオーティス・レディングのカバー曲)
普通カバーというと「これもいいがやっぱり腹曲のほうがいいなぁ」とか思うものだが、彼女が歌うと「うーん、こっちもいいなぁ」とか「これの方がすごくないか」ってなるのだ。キャロル・キングの【(You Meke Me Feel Like)A Natural Woman】など数え上げたらきりがないが、その中でも圧巻はRolling Stonesの【Jumping' Jack Flash】のカバー。初めて俺がアレサを知った曲だ。

もう30年くらい昔の話だが、大阪ミナミにPig & Whistleというバーがあった(今もあるのかは知らない)。ここは外人が多数集まるバーで、そこらじゅうグラス片手に各国の言葉が飛び交う喧騒の中、この曲が聞こえてきた。聞き覚えのあるギターカッティングとフレーズ。紛れもなくストーンズの名曲をパワフルな女性の声がファンクに歌ってる。一緒に行ってたツレと「これ誰が歌ってんの?」「この声すごいなぁ」と感嘆しつつカウンターに行き「今流れてる曲は誰だ?」と聞く。外人バーテーンダーは「アレサ・フランクリンだ」と無愛想に教えてくれたのを今も覚えてる。

早速次の日、同じくミナミのタワレコ(違ったかな?記憶曖昧)で探してCDをGET。
なんとまぁこのアレサ版ジャンピン・ジャック・フラッシュには、本家本元のストーンズのキース・リチャーズとロン・ウッドが参加してたのだ。なるほどと納得。あのリフはキースだったんだ。キースとロニーは「アレサが歌うのなら」と飛行機でスタジオに駆け付けたらしい。ミックジャガーがヤキモチをやいてしまいそうなくらいかっこいい曲に仕上がってる。ぜひ一度は聞いてもらいたい。



SEX Pistolesのジョン・ライドン(ジョニー・ロットン)がPILを作った頃のインタビュ−で「いつかアレサが僕の歌を唄ってくれるんじゃないかなぁと思って書いてる」と冗談とも思えない事を言っていたらしいが、それもわかるな。彼女がカバーすると、曲がより一層輝きを増すのだ。

彼女はカバーも素晴らしいが、DUETも素晴らしい。
このアルバムでも元WHAMのジョージ・マイケルとの【I Knew You Were Waiting(for Me)(邦題:愛のおとずれ】や、ラリー・グラハムと素晴らしいデュエットを聴かせてくれてる。
他にもエルトン・ジョンとの【Through The Storm】やホイットニー・ヒューストンとのデュエット曲など多数あるのだが、俺の一推しはEurythmicsのアニー・レノックスとのデュエット【Sisters Are Doin' It For Themselves】だな。二人ともパワフルで圧巻だ。

アレサ・フランクリンを知ってから、彼女ののいろんなCDを買い漁った。
【Think】って曲は元々ソウルフルなナンバーだけど、映画【Blues Brothers】ではアップテンポなファンクナンバーにアレンジされ使われてる。

ジョン・ベルーシとダン・エクロイドがバンドを復活させるために、今は食堂(Dinner)の親父になってるメンバー(ギター)を誘いに行くのだが、それに文句たらたらと愚痴を言い、ほうきを持って【Think】をパワフルに歌い踊るおばさんは、アレサ・フランクリン本人だ。

この映画【ブルースブラザース】は音楽映画としてもアクション映画としても傑作なんだが、出てるアーティストもめっちゃ豪華なのだ。
孤児院を復活さすためにはバンド復活だぁと、神の思し召しを歌で伝える牧師はジェームス・ブラウン。この時の【The Old Landmark】は圧巻。最後の「ハレルヤ!」はサブイボものの凄さ。ジョン・ベルーシのダンスも必見です。
そして今は音楽から離れてた元バンドメンバーに楽器を用意してくれるじいさんが、レイ・チャールズ。これも【Shake A Tail Feather】をあの特徴的な首を振りながらピアノを弾き、歌い、周りでは群舞。もうなんのこっちゃわからんがとにかく圧巻。



ファンクの帝王、ジェームスブラウン。ソウル・ミュージックの第一人者レイチャールズ。そしてソウルの女王アレサ・フランクリン。これらが揃って出てるだけでもすごいことだが、主役のジョン・ベルーシは1982年に、レイ・チャールズは2004年に、ジェームス・ブラウンは2006年に亡くなってる。そして今アレサ・フランクリンが亡くなられた。

ダイアナ元英国妃が亡くなられた追悼アルバム【DIANA・TRIBUTE】。
クイーン、ジョージ・マイケル、アニー・レノックス、ブライアン・フェリー、ポール・マッカートニー、エリック・クラプトン、ブルース・スプリングスティーン、ロッド・スチュワート、エンヤ、ピーター・ガブリエル、マイケル・ジャクソン、ホイットニー・ヒューストン、マライア・キャリー、ティナ・ターナー、スパイスガールス、シンプリーレッド、ドミンゴやパヴァロッティまで参加した超豪華メンバーによるトリュビュートアルバム。この並み居るアーティストの中で、1枚目のトリを飾ったのがアレサフランクリン。

【I'll Fly Away】
悲しげなソウルナンバー。

今夜はアレサ・フランクリンを偲んで・・・。



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