金田正一さんが亡くなられた。
9月30日のAERA dot.で「永久不滅」の野球記録って特集をしてて、投手部門で金田正一さんの偉大な記録を取り上げてたのを読んだばかりだった。まさかAERAの編集者はお亡くなりになることを見越してこの記事書いたわけじゃないだろうけどさ。
一部抜粋する。もう訃報とともに偉大な記録はメディアに流れてるだろうから、興味のない人はスルーしてくれて結構。
【通算400勝】
単純計算で年(シーズン)20勝を20年続けなければ無理な記録。これは昔の完投主流で連投当たり前の時代だからできたんだろうけどね。今みたいに中5日とか投球数制限なんて無縁の時代だから可能な記録。ちなみに今年最多勝はセ・山口(巨人)パ・有原(日ハム)共に15勝。
実際俺も阪急スタジアム(兵庫西宮)でのロッテ対阪急ダブルヘッダー(当時は日程調整のためにシーズン後半は平気で1日2試合あったのよ)で観た。多分当時監督兼ピッチャーってスタンスだったような気がする。(記憶がここら辺曖昧)第一試合金田先発、完投、勝利。第二試合、「ピッチャー。ワシ」。また金田さん登板。それくらい平気で投げてた。
【通算365完投】
リリーフなしの先発完投を365って。中には延長(今みたいに半端に終わらなく決着つくまでやってた時代)もあっただろう。クレージーだ。
【通算4490奪三振】
二位が誰なのか、そしてその記録がどれくらいなのかは知らないが、とにかく先発で投げ、三振をとり、完投するピッチャーだった。漫画によく出てくる剛腕ピッチャーそのまんまの人だね。(ちなみに通算298敗も球界最多)金田さんの左腕は引退時には、もうケツも拭けないくらい曲がらなかったらしい。そりゃそうなるわね。(とはいえ引退後も平気で始球式で投げてたりしてたけどね)
金田さんは1950年高校生の時、甲子園の予選愛知大会で敗退すると、17歳の誕生日を迎えた8月1日にプロになる決意、8月10日に国鉄(後のヤクルト)とプロ契約を交わし、8月23日にはもう対広島戦で初登板してる。今なら考えられない入団だがドラフトとかない時代はこんなんだったのよね。そしてプロ1年目で8勝(12敗)をあげ、以降毎年300イニング投げ、20勝以上をあげる。
200勝は25歳(プロ9年目)で到達してる。1958年に長嶋茂雄が鳴り物入りで球界入り。この開幕時点で182勝あげてた金田が、2歳年下のルーキー長島をデビュー戦四三振に仕留めたのは貫禄の差だったんだろうね。この年金田は自己最高の31勝。【年間最多勝】はセ・スタルヒン(巨人/1939年)パ・稲尾(西鉄/1961年)の42勝が記録。
この辺りは当時の野球の本や伝聞でしか知らない。俺がガキの頃の野球はもう長島と王の時代、阪神が江夏と田淵の時代。金田さんはジャイアンツのユニフォーム現役最後は来てたらしいがあまり印象ない。張本もそう。清原も落合(落合はさらに違うユニフォーム着たけど)とか、なんか最後は全部巨人なのよね。
金田さんはロッテのユニフォーム似合ってたなぁ。当時のパリーグは人気無かったなぁ。よく阪急スタジアムや日生に見に行ったけど、いつもガラガラだった。(藤井寺や大阪球場はあまり行ってない)。福本(阪急)はいつも盗塁してた。【年間106盗塁】(1972年)もすごい記録だ。【通算1065盗塁】は今後破られないんじゃないかな。
まぁ甲子園球場に行くことが圧倒的に多かったからあまりパリーグの試合は見ていない(印象に残ってない)。親父が阪神ファンだったせいもあるけど、やっぱ江夏が長島や王を三振に取るのを見るとワクワクしたもんね。江夏の【年間奪三振記録】401(1968年)もすごい記録だよ。MLBの記録でさえ、ノーラン・ライアンの383(1973)だからね。すごい記録だよ。
それでもやっぱり「日本プロ野球界歴代最高ピッチャーは誰か」ってなったら、やっぱり金田正一さんだろうな。
金田さんは解説者としても強烈だったな。
緊迫した投手戦でアナウンサーが「次の一球は大事ですね、金田さんならどう攻めますか」ってフラれた時必ずカネヤンは「まっすぐでドンといったらんかい!」みたいなことしか言わないんだ。そりゃあんたはそれで抑えれたんだろうけどさ・・・って感じだけどね。(福本の「わしに聞くな」とかも名言だが)
長嶋一茂のプロデビュー戦の時もすごかった。解説は金田さん。アナウンサーが「いよいよ長嶋一茂の初打席ですね。長島(茂雄)さんと交流の深い金田さんは幼い時から一茂さんを見てきたと思いますが、どうですか、今」とのフリにまさかの発言。「うるさい、今ええとこや、黙っとけ」。
金田さんだからこそ許された豪放磊落なエピソード。
金田さんについて思い出してたら、つまらないことを思い出してしまった。
「巨人、大鵬、卵焼き」ってフレーズがあったなぁって。そのあとに出てきたのが「王、金田、広岡」。これなんだっけ?って思い返したら「おう、カネだ、ひろおか(拾うの大阪弁)」だった。全国的に広まってるのかそれとも関西ローカルか。すごく気になるなぁ。
金田正一さん、安らかにお眠りください。
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