徳丸無明のブログ

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RIZIN.13 観戦記

2018-10-01 21:44:17 | 雑文
まずは山本“KID”徳郁に黙祷。癌であることは耳に挟んでいたが、そこまで進行していたとは思ってもみなかった。誰しも認めざるを得ないその才能、天才性はまさに“神の子”の名にふさわしいものであった。度重なるケガに見舞われていなければ、あとどれだけ名勝負を生み出していただろう、と想像せずにはいられない。彼の魂の安らかならんことを。
前回のRIZIN.12で、次世代スターとして期待されている矢地とKINGレイナがともに敗北。矢地はおそらく大晦日に用意されていたであろうビッグマッチに向けて、落とすわけにはいかない試合だったろうし、KINGは階級変えての再スタートで、白星発進を期待されていたはずなんですけど。思うようにはいかない切なさもまた、MMAの味わいのひとつ・・・ですね。あと五味が「残念な弟の仇をとる」って言ってたけど、あんな若手とやる必要ないよ。年齢的にはせいぜいブランダオンぐらいが下限じゃない?
YouTubeにあがってた12の動画観たんですけど、スタンドに空席が目立ってました。キックの試合はいらないってことではないでしょうか。


大砂嵐 vs ボブ・サップ・・・お笑い格闘技再び。曙から打倒サップを託されたってねぇ・・・。大砂嵐に白星デビュープレゼントするためにロートル引っぱってきたってことでしょ?負けちゃったけどさ。サップに関してはたぶんまた無気力試合するんだろうなあと、相手の打撃ちょこっともらっただけですぐに寝るんだろうなあと思ってました。大砂嵐は最初のラッシュで決めていればねえ。上体を反らしたり、体をねじったり、不自然な体勢でのパンチが多く、不慣れな感じが目立ちました。会場のお客さんみんな笑ってましたけど、一番笑いが起きたのが試合後に両者が抱き合った瞬間。なぜあの内容で健闘を称え合える?
前からの疑問。曙にせよバルトにせよ、元力士というのは「痩せたくても痩せられない」ものなのでしょうか?相撲取りの体格というのは、瞬間的に力を発揮する短期決戦には向いていても、数分以上の戦いだとどうしてもスタミナがついてこない。だから、真面目に格闘技に取り組むのであれば余計な脂肪を落としてしかるべきなのだが・・・。シェイプアップできた元力士って戦闘竜くらいか。他にいたっけ?大砂嵐は肉体改造できるかどうかが今後生き残るカギ。
あとサップのセコンドがずっと掲げてたイラスト(?)が気になった。誰?

ミルコ・クロコップ vs ロッキー・マルティネス・・・ミルコが引退を撤回?どういう心境の変化なの?マルティネスはバンナ戦のワンポイントリリーフかと思ってたので、連続参戦してるのはうれしい。でもミルコの相手はプロハースカじゃなかったの?マルティネスはいい選手ですけど、それでもまだこれからというか、ミルコに当てる相手としては格が違うのでは・・・。と思ってたら意外と善戦。マルティネスに勝ってほしかったなぁ。カットがなければ・・・。
高坂戦のときも思ったけど、ミルコの体、不自然にデカい。やっぱこれって・・・。プロハースカがRIZIN.12のときのインタビューで「ミルコとの試合が期待されているようですが、私は自分から誰かと戦いたいとは言いません」って話してたけど、本音は「◯◯やってるミルコとなんか戦えっかよ!」ってことなのでは・・・。いや、あらぬ疑いだったらゴメン。

アンディ・ウィン vs 山本美憂・・・今にして思えば美憂ちゃんは前回の石岡戦のとき、弟がステージ4であることを知りつつ試合に臨んでたんだね・・・。KIDの死去でこの試合キャンセルになるんじゃないかって考えた人いると思いますけど、僕はそれはないって信じてました。なぜか。試合を取りやめるのではなく、やり抜くことこそがKIDの真の供養になるから。あまりにも大きすぎる支柱を失った山本一族とKrazy bee一門のアイデンティティを維持するためにも、戦いを完遂しないといけないから。それこそが、格闘一家山本一族の生き方なのだから。
試合内容とか勝ち負けとか、そんなことはどうでもいい!戦い抜いたというだけでもう拍手でしょ。

那須川天心 vs 堀口恭司・・・大晦日のカードじゃなかったの、これ。たしかにトーナメントの、スタミナすり減らしてたり、ダメージ受けた状態でぶつかるよりはお互い100%のコンディションでやる方が望ましい。負けた時の言い訳もできなくなるし。YouTube配信のCONFESSIONSのコメント欄には「天心が勝つ」「堀口が勝つ」って、断定口調の意見が溢れていて、もちろん試合っていうのはやってみないとわからないんだけど、そういう物言いを誘発してしまうほど感情的にならざるを得ないカードであることを感じました。
・・・なんてことを考えてたらKID死去の一報。堀口は師匠を2人も立て続けに喪って・・・。こんな状況でも試合に臨まないといけないファイターっていうのは、ほんと鋼のメンタルが求められるんですね。
試合前の表情は堀口がすごくリラックスしていたのに対し、天心は余裕がない感じで、これは堀口に分があるかと思ったのですが・・・。2度の金的から流れが変わっちゃったかな?それまではけっこういい展開だったんだけど。そういやKIDも魔裟斗戦でローブローもらってましたね。
キックより総合が好きだし、天心が敗れる姿を見てみたいっていう気持ちもあったので、この結果は残念。でも内容的には堀口不利の前評判を覆すものになっていたと思います。


11や12に出場した選手が間を置かずに参戦した割合が高かった今大会。やっぱ放送枠2時間は短い。何気にいいカードのクルックシャンク・ブランダオンや、浅倉兄弟の試合も観たかった。W出場を果たした浅倉兄弟は最近絶えて久しかった「不良枠」として定着しそうですね(本物は兄貴だけですけど)。
中村にせよ砂辺にせよ、MMAファイターがキックの試合に都合よく使われてる感じがしてて、高田が2人に対して「(次は総合で)また見たい」って言ってたけど、RIZIN側はもう使うつもりはなくて、「自分達は中村や砂辺にもちゃんと気を配ってますよ、都合よく使い捨てしてるわけではないですよ」というエクスキューズのために高田にそう言わせているだけなのではないか・・・と疑ってました。でもそうじゃなかったですね。2人そろってMMAで参戦できてよかったです。結果2人とも黒星でしたけど、そこは実力だから仕方ない。
それと煽りVのときにタレントがずっと喋ってたのがうるさかった。次からはなしにしてね。
次回のRIZIN.14は大晦日。年末のみ毎回出てるTKにまた出てほしい。出場あるとしたら、相手はマルティネスか侍マーク・ハントあたりでどうだろう。所と川尻の試合もそろそろあっていいよね?すでにだいぶどうでもよくなってる神取おばさんのギャビ戦はやっぱりどうでもいいです。