徳丸無明のブログ

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大関 灘の甘酒

2022-01-07 21:49:58 | 
今日はスウィートなアルコールです。




2年くらい前に甘酒ブームありましたよね。「飲む点滴」ってホントなんでしょうか。仮にホントだとしても、健康な人には点滴必要ねえんじゃねえかって気もします。おいしいのは間違いないですけどね。
市販の甘酒はいくつかありますけど、僕はこれが気に入ってます。荒ごしというのか、酒粕のドロッとした感じの口当たりがいいし、なんといっても生姜が入ってるのがポイント高い。ほかの甘酒は生姜入ってないんですよね。

今日もまた、バイト時代の思い出話をします。イベント運営のバイトの話。
福岡の、海の中道海浜公園という場所でトライアスロンが開催されたことがありました。そこに裏方としてかかわったのですが、出場選手だけじゃなく、有名なスポーツ選手がゲストとして呼ばれていたんですね。そのひとりがハンマー投げの室伏広治で、僕はたまたま、室伏を近くで目撃する機会を得ました。その場に居合わせた中高生の選手たちが興奮しながらサインをねだってて、室伏は快く応じてたんですけど、僕は「室伏って意外と小さいんだな」って思いました。
なんか、筋肉ムキムキの巨体っていうイメージだったんですけど、生で見たらわりとスリムで、身長もそれほどでもないし、細マッチョってかんじだったんですよね。
朝帰り決死隊のM迫さんが、闇に消える前に「室伏見たことあるけど、岩かと思った」って言ってたんですけど、あれ嘘ですよ。芸人ならではの「盛った話」です。実際はそんなに大きくありませんから。
いやね、こんな言い方は失礼にあたるのかもしれませんけど、有名人ってけっこうこういうことあると思うんですよね。と言うのも、直接会ったことのない有名人っていうのは、自分の頭の中で姿を大きく膨らませがちだからです。
その有名人を尊敬しているなら特にそうなります。有名人を、「すごい人だ」と思う。その「すごい」という思いは、相手の「大きさ」を強調させてしまう。
「すごさ」と「大きさ」って結びつきやすいんですよね。偉大な人ほど大きいと錯覚してしまう。「すごい」→「立派」→「大きい」という連想が働いてしまうのでしょう。
だから、有名人の誰それの体が大きいっていうのは、一般人である己の勝手な思い込みでしかないんですけども、その思い込みはどこから来たのかというと、有名人に対する尊敬の念から来てるんですよね。尊敬しているから、大きいと錯覚してしまう。尊敬していればしているほど、体が大きいと思い込んでしまうのです。皆さんにも同じ経験ありませんか?
なので、僕が室伏を意外と小さいって思ったのは、それだけすごい選手だっていう思いがあったからなのです。
ところで室伏っていい男だと思いません?僕が有名人男性の中で一番かっこいいと思うのが室伏なんですよね。ヒゲの形なんかもたまりませんよ。いやー、あれは男前や!

トライアスロンの仕事中、もうひとりの有名人を見ました。その大会では関係者用のパスが発行されてたんですけど、それぞれの立場に応じて数種類のパスがあったんですよね。パスの種類によって、入れる場所と入れない場所が細かく取り決められていまして、僕はプレス席っていう、記者が座る場所の出入り口に立って、入っていいパスの人だけを通す、という役割を仰せつかってました。
そこに2人のおじさんがやってきました。2人ともジャージだったと思います。そのうちの1人が、ここに入っていいかと訊いてきました。2人のパスはそれぞれ違う種類で、質問した人のほうは入っていいやつでしたけど、もう1人のは入れないやつでした。
僕がそのように説明すると、質問したほうのおじさんが「こん人ぁ谷口ばい!」と言いました。「この有名人を通さないのか」という口ぶりです。僕は谷口って誰だろうと思いつつ、決まりは決まりなので丁重にご遠慮願いました。
その出来事が頭に引っかかったまま、仕事を終えて帰宅すると、たまたまその日の夜、テレビに谷口さんが出ていました。
元マラソン選手の谷口浩美。1992年バルセロナオリンピックに出場。優勝候補と期待されるも、転倒によって8位となり、インタビューでの「こけちゃいました」発言が話題となった、あの谷口選手だったのです。ちなみにこのトライアスロンは2005年前後のこと。
僕はマラソン観ないので、谷口さんの顔は記憶になかったんですけど、「こけちゃいました」は知っていました。だから、「ああ、今日会ったあの人だ」と気づいたのですが、そのテレビ、ほんとにたまたまだったのです。トライアスロンにゲストで来てたから、その絡みでテレビ出演していたとかではなく、たまたまスポーツニュースのマラソンコーナーで過去の大会の振り返りがあって、バルセロナの谷口さんの映像が出ていたのです。しかも、観るともなく点けたテレビの、たまたま合わされてたチャンネルに、です。なかなかの偶然でした。
「こん人ぁ谷口ばい!」と言ったおじさんは、たぶん地元のスポーツ関係の有力者で、谷口さんを案内していたのでしょうね。ちなみに谷口さん自身は終始無言で、ここに入れないと言われたときも、特に気分を害した様子でもなく、無表情で淡々とされていました。
マラソン好きの人が聞いたらうらやましい話かもしれませんけど、僕にとってはそうでもないエピソードです。