徳丸無明のブログ

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リスカ チョコモナカ

2022-11-11 23:01:50 | 
今日は和と洋の融合です。




トップバッターでも4番でもないが、外せない下位打線だってある。そんなお菓子もありますよね。
今は絶えてありませんが、僕は20代まで、たびたび食欲不振におちいることがありました。あまり食に興味がなく、食事は単なる栄養補給だと思い込んでいたのが原因だったのかもしれません。
食欲がなくなると、食べ物のことを考えるのも億劫になり、とりあえず水分だけ摂っとけばいいかという思考回路になります。期間はだいたい1~3日ほど。
食欲を取り戻すと、反動で1日中ダラダラ食べ続ける、みたいなこともありましたが、トータルでのカロリー摂取量は少なく、当時は今よりだいぶ痩せておりました。
ただ、食欲がなくなるといっても、まったく何も食べないということではなく、お菓子をちょっとかじるとか、おにぎり1個だけとか、わずかながら口に入れてはいました。
ところが、ある冬の時期、食欲が完全にゼロになってしまいました。自分の体が不安になるのですが、それでも何も口にする気になれず、どうにかして栄養を摂れないものかと、手頃なものを探してお店をさまよいました。
そんな僕がたどり着いたのが「のど飴」でした。
なぜのど飴だったのか。今となってはよく思い出せないのですが、なんか健康に良さそうだったからかもしれません。冬だから、風邪の防止にもなるだろうし、栄養補給と一石二鳥になるんじゃないかと考えたのでしょう。
僕は大人になって以降、飴を食べなくなっていました。飴なんてものは味がするだけで、まったく腹の足しにならないものだ、という「食の実用主義」になっていたのです。
そんな僕が、ひさびさに飴を口にしたのです。いろんなメーカーのいろんな種類ののど飴を買いこんで、食べ比べをしました。
食欲がなくても、飴をひたすら舐め続けることはできます。僕はチェーンスモーカーのように、途切れることなく飴を舐め続けました。
そのうちどのメーカーのがいいとか、特にこの飴がおいしいとか、いっぱしののど飴通みたいになっていました。
食欲ゼロは、一週間続きました。僕は一週間のど飴だけで過ごしたのです。
それは確実に「私の体はのど飴で出来ているのよ」と言える期間でした。
今はもう、そんな食欲不振におちいることもなく、のど飴も久しく食べていません。どの飴がおいしかったのか、お気に入りはなんであったかも覚えていません。思い出したくないから記憶を封印しているのかもしれませんね。
あのときはのど飴に命をつないでもらいましたが、願わくばもう口にしたくはありません。のど飴のない人生を送りたいです。
年を取ったら再び舐めるようになるかもしれませんが、それまではのど飴と距離を取りたいです。
ありがとう、さようなら、のど飴。また逢う日まで。