齋藤眞人先生の講演内容から
■生徒たちから学んだこと
▼マラソン大会で
省略
▼隣の学校の体育祭の練習
隣の中学校で体育祭の練習があってて、先生たちが「急がんかい!」と怒鳴っている。それを聞いてうちの生徒が、
「あんなに怒鳴らんでもよかろう?でも先生たちも必死なんやね。だけど、あの中の3分の1は数ヶ月前まで小学生やったとよ。大人って、かけた言葉を刈り取らん。『よう急いだね』と、一言いうてやればいいやん。要求を出しとっとやけん、その結果を認めてやらな」と、言いました。僕より1枚上手でした。
「出来てることに『できてるね』と言ってやってるだけ」、これ、褒め上手の人の言葉です。
▼カラオケに行って
ある時、生徒5、6人がご丁寧に制服を着たままカラオケに行って、午前1時半過ぎに深夜徘徊で補導され、朝学校に電話がありました。それで、 私が子どもたちの家庭に連絡したんですが、そしたら、一晩中心配されていた一人のお母さんが、嘆かれるのかと思ったら「うちの子、カラオケに一緒に行くようなお友だちが出来たんですか!!」と、嬉し泣きでした。本当はいかんとですよ。でも一つの出来事も、捉え方一つでどちらにも転びます。
▼シュークリーム事件
ある中学校の生徒から「よさこいを教えに来て」と依頼があって、総合学習としてマイクロバスで行きました。とても感動されて、お礼にシュークリームを一個ずつ頂いたんです。
一人の女の子が、「これ弟に持って帰る」と言ってティッシュで何重にも包んでいるんです。
彼女は施設で弟と2人暮らし。僕は自分のをその子にあげました。そしたら一口食べて、立ち上がって叫んだんですよ。「ワーッ美味しーい!うち初めて食べた!」と。コンビニでも買えるようなシュークリームでしたけど、この子17年間食べたことがなかったのに、弟に持って帰ろうとしていた。
「あんた優しいねぇ」と言ったら「うち中学生の頃、優しいだけじゃ社会に出て通用せん、と言われた。校長ちゃん、うち変わらんでいいと?」と言いました。もうたまらんかったです。その時(彼女にそう言わせてしまう社会に)ムカついたのを覚えています。そして車を止めて、引率の先生とひとしきり泣き切りました。
それから大きく変わりました。私は、この子たちの優しさが活きるような大らかな社会にしていきたいと、本気で思いました。
求人票に合うように子どもたちを育てようと思っていたけど、この子たちに合うような求人票を探していこうと決めました。子どもたちは光です。子どもの声に耳を傾けて世の中が変わっていく。
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