文章論を文法の範疇で議論することを考える。文法を捉えて文章法とすれば、文章法という用語は広い意味において文章作法ととらえられるのが一般であるので、それには文法を捉えることは議論が異なる。文法は、その単位を文に限るものとすれば、文章法はその単位を超えるため、文章法は文と文との連文を扱う分野として捉えることになる。しかし、日本語の文章論にはその文章法の意味内容を持ちながら、一方で、文章論と構文論、統語論が同じものとして解説される。つまり、文章法と違って文章論は文法にもなるのである。文章論に対して文論となれば、それを文法のこととするので、文論と文章論を同じくするかと言えば、その議論は尽くされていない。文章法と文章論とをまずは分けて、文章の文法を明らかにすることが日本語では焦眉の急である。日本語文法文章論とするゆえんである。 . . . 本文を読む