求同存異、このことばを、このたびの米中会談で習近平氏はオバマ大統領に言ったと、テレビニュースを見ていてわかった。求同存異、双方の共通点を追求し、異なる点は棚上げする、これは中国の外交政策の方針であるようだ。かつての日中国交交渉の周恩来の言葉であるし、また、周恩来が1995年のバンドン会議で、中共の共産主義革命の拡散を警戒する各国を取り込むために使った言葉であるそうだ。して、繰り返し用いるこの語は、棚上げする、後世の判断にゆだねようと、その後の中国の指導者が使ってきた語でもある。しかし、日本のマスメディアはこの語を報じないだけでなく、かつては意味の取り違いをしていたようでもある。とらえようによっては、その場しのぎであり、深謀遠慮が企てとしてあるような物言いである。
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法案審議は戦後最長の通常国会で216時間を記録した安全保障関連の議論だった。風見鶏は、 >安保法案の審議は改憲をあきらめた「改憲派」と、政策転換したいなら改憲が筋だと批判する「護憲派」がぶつかる皮肉な構図になった。216時間に及ぶ委員会審議を経ても議論がかみ合わなかった原因は与野党双方にある。 と書いている。国民の世論を二分した平安法と名付けて、それを戦争法であるという対立である。このいずれをとっても自衛隊のままか、国防軍隊になるか、その視点を持てば、争点は一元化する。グンソクを履くのか、グンクツを鳴らすか、すでに軍用足袋の時代ではない、戦後の安保法制の階段を上っている。戦争をしない国から戦争ができる国へと歴史転換を唱えるメディアの論調である。しないのは非戦論である。できないのは不戦論である。しないから、できるに変わったのではない。しない国はできない国になったである。非戦思想ははそのままに、不戦を新たに誓うことが始まったのである。
>自民党議員の多くが本音では「国際環境の激変を踏まえ、憲法を改正して自衛隊の役割を再定義するのが理想だ」と語っていた。
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おもてなしは、歓心で実現する。笑顔での挨拶など日本流のマナーを、対人コミュニケーションとすることが行われる。持て成すは、もつこと、なすこと、持成という語では、意図的に、ある態度をとってみせる、わが身を処する、となる。その一方で、見せかけの態度をとる、みせかけることである。そして、相手を取り扱う、待遇する、あしらう、と、その意味内容を現代語の用法に見る。あしらいがある。持て成す、の語源を、もうけなす、とりもちてあつかいなす、とする説もある。接頭辞を付けた美称、おもてなし 流行語となったのは。2013年、平成25年のこと、それは表記にすると、お・も・て・な・し であった。東京5輪の招致に合言葉となり、それがなったのは、日本人のおもてなし探しである。おもてなし接客というときには、この漢字の意味するところ、中国人になれば用法には要注意である。 . . . 本文を読む