若者語、老人語、ギャル語、そこに、女子大生ヤバイ語がくわわると、かつての位相語彙を規定した研究が思い合せられる。ウイキペディアによれば、>位相(いそう、phase)は、その言語を、どういう集団がどういう場面で使うかによって異なる、言語の様相。日本語学で用いられる用語。位相ごとの特徴の違いを「位相差」、ある特定の言語集団や場面で用いられる言語を「位相語」と称する。 とみえる。若者語は若者言葉ともなる。その違いは、ないようである。口頭語と話し言葉、書記言語と書き言葉と対比するなら、言葉というときは実際の用法である。若者言葉が採集され採録されて若者語となる。若者言葉は若者が使っていればその使用言語の総体が若者語となりうる。そこに使用の特有の用法があれば、ほかの位相と際立てて、若者特有の語となるから、それが若者語である。若者語を科学する、本が届いたので参照をしてみる。 . . . 本文を読む
判断とは何か、それは辞書義によればまずは、考えをきめることである。真偽善悪などについて判定をするともある。判断は、それを論理学で扱うとして、ある対象について何事かを断定する思考作用、と説明し、また、ある対象について何事かを断定する人間の思惟作用、というふうに、思考または思惟の作用だというが、じつはそこには言語形式に、「sはpである」「sはpでない」という形式、これを、命題の形式と捉える。論理学の用語でいう命題のことになる。その判断作用が推論作用として判断にある内容を言語対応させようとすることが行われた。判断をこう捉えてその現れを言語にみる命題形式となるが、そこに日本語の議論では文法論に、判断文という用語を用いて分類することが行われてきた。物語文、品定め文に加えて、次ぐに判断文、現象文を区別した。そして国語の議論は、日本語になると、判断作用が解釈されて推論だけでなく、いくつかの判断をモダリティーの現れと関連付けた。判断作用は判断に近い、判断性の概念になって、限りなく言語表現の発話をモーダルに取り上げて、議論することになってしまっている。判断文はその形式をとる分類から、判断性として、「あっ」という気づきを加えれば、どの言語表現入も人間の思惟作用があるかの解釈となってしまって、その論理を失っている。かつて二重判断という語を用いて日本語特性を説明しようとすることがあり、そのすぐれた命名は理論的展開を得ることがあったようであるが、判断作用としてのとらえ方は、日本語における言語境界を曖昧にしてしまうモダリティーの分析に替わったかのようである。 . . . 本文を読む
本の注文が届いた。一日を置いてのことだからワンクリックの速さである。ヤバイ語辞典も合わせてきたので、続編を書く。ヤバイ語は現役女子大生が使うものとして100名以上から調査したとある頻度の高いものが103語と前回に書いた。それでヤバイを検索して、やばば を見た。もうひとつ、やばふぃす があって、これは、やば過ぎるの意味と解説があり、メイクを失敗したという応答に、使うことのようである。その情にあるところは、豊かな感情を巧妙に描写するものとある。特殊な擬態語、創作形容詞などである。状については、起こりがちな、あるある状況をワンワードで表現するものであるという。多くはネット発祥だそうである。そこで、人のことについては、賞賛、皮肉、軽蔑、自嘲がセンスで包み込まれている、属性を見事に言い表すヤバイ語である。動には、オリジナルな動詞、下品な言葉の言いかえ、ヤンキー言葉をカジュアルに使いこなす、というから、どうなんだろうということになる。この解説は著者に名を連ねる、あとがきによれば、作家のとらえ方だろう。コピーライターを経験しているそうであるから、用例付きのポイントは的を外さない。意味は分からなくても口に出してみたい略語とは、パティーンであるように見えて、読んでいて、その実ページを繰ってみていて20分足らずでおしまいだったのだが、どのぺーじからも、
はげどう! . . . 本文を読む
パレードをニュース報道で見ていて、おやと持ったのは、閲兵する習主席が敬礼をしたときだ。明らかにそうだとわかったので、ふと思った。軍隊式をしなかったのは考えごとをしていたからだと。緊張が足らないという場面だったのは、注目される最大の山場であるからである。そう思ってこの画面を眺めているといくつか奇妙である。ロシアの大統領が手をかざして何かを見続けようとした視線の先には何があるのだろう。天安門上の仕草は意味ありげである。そのショットのほかにも韓国大統領は座り込んでしまった。これも立礼を思えばふさわしくない応対であるが、迎えられた側なのでことさらである。体調不良を訴えるかのようであった。そう思えば、前主席が登壇していて元気そうであったが、にこやかに主席が語りかけるほかの映像では二人が並ぶことはないし、さらに前々主席となると居るのかと思わせるような映り方である。そう思ってみるからで、この壇上にはほかにどんな有力者がいたのかと、経済を押しすすめる首相の姿も見えないので、それほどの目くじらを立てることでもないなあと、おもっているとまた、その新聞記事報道に似たようなことがあった。 . . . 本文を読む
この本について、扉の次に、次のように書かれている。2013年時点のピックアップであること、調査したのは女子大生100名以上、読者対象は中高年男性、現役女子大生、若者研究者広告会社、などである。著者は小沢章友+女子大生ヤバイ語調査会篇、出版社は主婦の友である。ただ、発売元とあり、発行は、インターグロー。内容の語に分類タグが付いて、人、状、情、動、略、そしてさらに、言葉の発祥として、ギャル、age嬢、ヤンキー、ねっと・SNS・サブカル、マスコミ・流行語がある。タグの人は人や人の属性を形容するときに使うヤバイ語という内容で、章となり、以下、章立てに続いている。同じく、状は状況・状態を説明するヤバイ語、情は感情表現のヤバイ語、行動を表すヤバイ語、略した発言、スラングのヤバイ語となっている。ちなみに、ヤバイ語とあるから、そのヤバイをめくってみると、やばば という項目で、ヤバイの少しふざけた言い方となっていて、ヤバイ そのものの説明が項目としてはない。その次の項目に、わず があったが、wazu との表記に、was でないことに、おやと思ったけれど、使い方は、バイト、わず のようである。収録語数は108、おもしろげな言葉の中での使用頻度の高さの選定であるらしい。 . . . 本文を読む