弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官→原告→法科大学院教授になった竹内浩史のどどいつ集

たった十分 録画をしても 十分ではない 証拠価値

2007年10月11日 00時10分37秒 | 未分類
10日の東京地裁判決から。
(朝日から抜粋)
 捜査段階の取り調べの状況を録画したDVDが証拠として採用された事件の判決で、東京地裁(高木順子裁判長)は10日、捜査が適切に行われたかを判断する証拠としての価値を高くは認めない判断を示した。「自白」のシーンが収められたDVDについて「撮影は自白に至ってから約1カ月後で長さも10分余りに過ぎない」と指摘。「有用な証拠として過大視できない」と述べた。
 このDVDは日本の刑事裁判で初めて法廷で取り調べの様子が上映されたものとして注目された。捜査段階の取り調べの「可視化」をめぐっては、全過程の録画を求める弁護士会側と一部にとどめたい検察側が対立している。DVDの証拠価値に関する裁判所の見解は、録画方法の論議に影響を与えそうだ。
 判決は、DVDについて「被告が自白した理由、心境などを簡潔に述べているのを撮影したものにすぎず、自白に転じる経緯を撮影したものではない」と指摘。「検察官の調書の任意性についての有用な証拠として過大視できず、(取り調べをした)警察官の証言の信用性を支える資料にとどまる」と述べた。