弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

判決書くとき 裁判官は 小さな歴史家・小説家

2010年01月26日 08時28分40秒 | 裁判
弁護士任官者として尊敬する先輩の田川和幸先生の名言に「裁判官は小さな歴史家」というのがある。
判決の事実認定は、提出された証拠から、過去に一体何が起きたのかを推認する作業。
規模は違えど、確かに歴史家と同様の仕事であろう。

私が最近思うのは、同時に小説家、特に推理作家の世界にも近いのではないか、という点。ミステリーファンには向いた仕事かも知れない。
世の中には「事実は小説よりも奇なり」ということがあるものだと実感させられる経験が少なくない。裁判になった事例は、おそらく小説の題材の宝庫だろう。
文章力不足で、判決が小説の域には達しないのが残念。