オレには妹がいます。
3歳違いの妹です。
この間のパーティーもスタッフとして参加してくれ
友達も呼んで働いてくれました。兄のオレは彼女たちの
前でランニングで浮かれていました。
友達の手前、恥ずかしかったそうです。
今日はみなさんにある思いで話をしようと思います。
もう20年近く前の話。
僕の住む町にはリーリーチェーンという怪人がいました。
背はばかデカく、顔つきはまさに狂人といった感じでした。
僕らの間では何人もの小学生がやつに殺されていると
噂されていました。誰も死んだやつを見たことはないけど
そう信じてました。
恐ろしくて、恐くて、危ないリーリーチェーン。
でも、そんなだからスリルを求めるおれたちは
いつもからかい、追いかけてくるそいつをまいて
遊んでいました。リーリーは万年鬼をやってくれる
最高の遊び相手だったのです。しかも負ければ
殺されるだろうという最高の楽しみ。
やめられるわけはない。
とある日、いつものように学校からの帰り道
誰かがリーリーを挑発した。
毎度、やつは激怒する。そして突進してくる。
そうなると遊びの始まりということで
みんな一斉に逃げ出すの。
オレもゲラゲラ笑いながら走った。
すると途中のテニスコートに妹がいた。
縄跳びをしていた。
オレは焦った。リーリーは確実にこの道をくる!
ここから家まではかなりある。
妹の足では逃げ切れんだろう・・・
小学生の頭で考えてこれは最悪の事態だったのだ。
オレはふっと道を振り返った。
向こうにリーリーが見えた。
しかも、
みんな逃げ去った後でやつの標的は
オレ、もしくは妹となっていた。
いよいよ焦った。
そして叫んだ
「トモーっ、逃げろー」
「そこの団地に隠れとけーっ!」
すぐ前に5階建ての団地があった。
妹はびっくりして走り出した。
団地に逃げ込んだ。
オレはリーリーを引き付けようと
やつを見ながら走った。
ところが!
やつはなんと、妹が隠れている団地へ入っていったんだ
オレは真っ青になった
そしてすぐに戻り団地の入り口で
両手を振り回した
振り回しながら
「わー」としかいえなかった
それくらいしかできなかったんだ。
階段をあがって妹を助けにいけなかった
もう妹は帰ってこないかもしれない
本気でそう思った。
なぜか、記憶はここで終わっている。
どうやって妹は戻ってきたのか、
リーリーはどうしたのか、
覚えていない。
ただ、痛切に己の無力さ
妹を見捨てた罪悪感が刻まれている。
3歳違いの妹です。
この間のパーティーもスタッフとして参加してくれ
友達も呼んで働いてくれました。兄のオレは彼女たちの
前でランニングで浮かれていました。
友達の手前、恥ずかしかったそうです。
今日はみなさんにある思いで話をしようと思います。
もう20年近く前の話。
僕の住む町にはリーリーチェーンという怪人がいました。
背はばかデカく、顔つきはまさに狂人といった感じでした。
僕らの間では何人もの小学生がやつに殺されていると
噂されていました。誰も死んだやつを見たことはないけど
そう信じてました。
恐ろしくて、恐くて、危ないリーリーチェーン。
でも、そんなだからスリルを求めるおれたちは
いつもからかい、追いかけてくるそいつをまいて
遊んでいました。リーリーは万年鬼をやってくれる
最高の遊び相手だったのです。しかも負ければ
殺されるだろうという最高の楽しみ。
やめられるわけはない。
とある日、いつものように学校からの帰り道
誰かがリーリーを挑発した。
毎度、やつは激怒する。そして突進してくる。
そうなると遊びの始まりということで
みんな一斉に逃げ出すの。
オレもゲラゲラ笑いながら走った。
すると途中のテニスコートに妹がいた。
縄跳びをしていた。
オレは焦った。リーリーは確実にこの道をくる!
ここから家まではかなりある。
妹の足では逃げ切れんだろう・・・
小学生の頭で考えてこれは最悪の事態だったのだ。
オレはふっと道を振り返った。
向こうにリーリーが見えた。
しかも、
みんな逃げ去った後でやつの標的は
オレ、もしくは妹となっていた。
いよいよ焦った。
そして叫んだ
「トモーっ、逃げろー」
「そこの団地に隠れとけーっ!」
すぐ前に5階建ての団地があった。
妹はびっくりして走り出した。
団地に逃げ込んだ。
オレはリーリーを引き付けようと
やつを見ながら走った。
ところが!
やつはなんと、妹が隠れている団地へ入っていったんだ
オレは真っ青になった
そしてすぐに戻り団地の入り口で
両手を振り回した
振り回しながら
「わー」としかいえなかった
それくらいしかできなかったんだ。
階段をあがって妹を助けにいけなかった
もう妹は帰ってこないかもしれない
本気でそう思った。
なぜか、記憶はここで終わっている。
どうやって妹は戻ってきたのか、
リーリーはどうしたのか、
覚えていない。
ただ、痛切に己の無力さ
妹を見捨てた罪悪感が刻まれている。