オイラの親父かその又親父が買った物なのかは聞き漏らしたが、我が家に代々伝わる時計がこの柱時計である。
時代の移り変わりと共に何時しか使用されることなく、壊れた状態のままオイラの仕事場の飾り物となって幾久しい。
我が家の歴史を刻む柱時計
今年夏、師と仰ぎ尊敬してきた機械弄りの達人M氏が亡くなった。65歳という若さでのまだまだこれからという矢先のことであった。
旧車(バイク)をこよなく愛し、骨董収集にも精通していた氏は、古き良き昭和時代の品々を展示する記念館を作るのが夢だと語っていた。
その師が生前仰っていた。「色んな骨董があるが、俺は柱時計だけは集めない。柱時計にはその家の歴史が刻まれているからな」と。
外れ落ちた振り子
「家の歴史を見つめ続けてきた一家の魂が篭ってでもいるかのような品を手放すことは、その家に何か余程の事情があった筈だ」と続け、
「無論、何の理由も無しに只不要になったから捨てたという品もあるかも知れんが、そう考えると何か気の毒でなぁ」と語っていた。
今年も残り少なくなった12月の初旬、ふと見上げた壁の柱時計が眼に入り、そんなM氏の想いが甦って来た。「今まで放っておいてゴメンね」
ということで、先日修理をお願いした時計店のKさん、「そんな訳だから手を抜かないでキッチリ修理してや、頼んまっせ!」
ボチボチ更新しますんで、ヨロピク!
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